予頗喜自制曲、初率意為長短句、然後協以律、故前後闋多不同。桓大司馬云、昔年種柳、依依漢南、今看揺落、淒愴江潭、樹猶如此、人何以堪。此語予深愛之。
1漸吹尽・枝頭香絮、是処人家、緑深門戸。
2遠浦縈回、暮帆零乱向何許。
3閲人多矣、誰得似長亭樹。
4樹若有情時、不会得青青如此。
5日暮、望高城不見、只見乱山無数。
6韋郎去也、怎忘得玉環分付。
7第一是早早帰来、怕紅萼無人為主。
8算空有并刀、難剪離愁千縷。
予は頗も自で曲を制るのが喜きで、初め率意に長短の句を為り、然後協るのに律を以いる、故に前後の闋が不同いことが多い。桓大司馬は云った、「昔年、柳を種えて、漢南を依依った、今見えるのは揺落ちて、淒愴げな江潭、樹で猶え此の如、人は何て以を堪れようか」と。此の語は、予は深く之を愛している。
1漸に吹き尽くされる枝頭の香絮、是処は人の家、緑の深に門戸。
2遠く浦を縈回って、暮れの帆が零乱に何許に向かうやら。
3多くの人を閲てきた、誰が長亭の樹に得似うだろう。
4樹に若し情が有る時は、如此まで青青としては不会得い。
5日が暮れ、高城を望むが不見い、只だ無数の乱山だけが見える。
6韋郎は去也った、怎して玉環の分付を忘得れようか。
7第一是も早く早く帰って来て、紅い萼に主と為る人が無いのが怕いから。
8算と并刀が有っても空しく、千縷の離れの愁いを剪るのは難しい。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。
⇒『宋詞三百首』191長亭怨慢(姜夔)
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