其の一
1結髮為夫婦、於今十七年。
2相看猶不足、何況是長捐。
3我鬢已多白、此身寧久全。
4終当与同穴、未死涙漣漣。
1結髮して夫婦と為り、於今で十七年。
2相看せても猶だ不足かったのに、何況て是て長に捐られて。
3我の鬢は已に多ど白い、此の身も寧て久しく全てよう。
4終には当に与に同じ穴にはいるだろうが、未だ死にもせず涙が漣漣こぼれる。
其の二
1每出身如夢、逢人強意多。
2帰来仍寂寞、欲語向誰何。
3窓冷孤蛍入、宵長一雁過。
4世間無最苦、精爽此銷磨。
1従来有修短、豈敢問蒼天。
2見尽人間婦、無如美且賢。
3譬令愚者寿、何不仮其年。
4忍此連城宝、沈埋向九泉。
2帰来仍寂寞、欲語向誰何。
3窓冷孤蛍入、宵長一雁過。
4世間無最苦、精爽此銷磨。
1そとに出る每に身は夢のなかの如、人に逢えば強意が多い。
2帰来れば仍り寂寞い、語ようとして誰何に向えばいいのか。
3窓は冷やか孤の蛍が入ってきて、宵は長く一の雁が過る。
4世間には最なる苦しみは無く、精爽は此に銷磨るばかり。
1従来有修短、豈敢問蒼天。
2見尽人間婦、無如美且賢。
3譬令愚者寿、何不仮其年。
4忍此連城宝、沈埋向九泉。
1従来(人の寿命には)修い短いが有り、豈て敢て蒼天に問うだろう(問いはしない)。
2人間の婦を見尽したが、美しく且つ賢いさまは無如だった。
3譬令に愚者が寿なら、何て其の年を不仮いのだろう。
4忍られるだろうか、此の連城の宝が、沈み埋もれて九泉に向うことに。
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