功父新第落成
1玉珂朱組、又占了道人、林下真趣。
2窓戸新成、青紅猶潤、双燕為君胥宇。
3秦淮貴人宅第、問誰記六朝歌舞。
4総付与・在柳橋花館、玲瓏深処。
5居士、閑記取。
6高臥未成、且種松千樹。
7覔句堂深、写経窓静。
8他日任聴風雨。
9列仙更教誰做、一院双成儔侶。
10世間住、且休将雞犬、雲中飛去。
功父の新しい第が落成した
1玉珂と朱組(高官であって)、又た占了ている、道人の、林下での真趣。
2窓戸は新しく成き、青紅は猶だ潤い、双燕が君の為に宇を胥ている。
3秦淮(河)の貴人の宅第、誰に問えば、六朝の歌舞を記ているだろう。
4総て付与えよう、(ここの)柳のならぶ橋と花さく館、玲瓏と深い処に。
5居士は、閑かに記取す。
6高臥ようとしたが未成いで、且く千樹の松を種えた。
7堂の深で句を覔め、静かな窓べで経を写す。
8他日は任に風雨を聴く。
9列仙は更に誰に做らせようか、一院には双で儔侶が成ている。
10世間に住んで、且く雞や犬を、雲中に飛び去らせるのは休めよう。(ここが神仙世界のようにすばらしいのだから)
慶元六年(1200)、四十六歳の作。 0功父:張鎡、字は功父、約斎居士と号した。 新第落成:杭州北城南湖にあった。『斉東野語』に「園池声妓服玩之麗甲天下」とある。また『浙江通志』に「白洋池一名南湖。宋時張鎡功甫構園亭其上、号曰桂隠。後捨為広寿慧雲寺、俗呼張家寺」とある。 1玉珂:馬勒(おもがい)の飾り。多くが玉制。 朱組:佩玉や印章につける紐。高官の装飾。 2胥宇:邸宅を観察する。落成したばかりなので、つがいの燕もまだ巣を作っていない、の意。 3秦淮:南京の秦淮河。繁華な地で、貴顕な人が住んだ。 5居士:張鎡をいう。 6高臥:休むこと。隠居して出仕しないこと。『晋書』「陶潜伝」に「嘗言夏月虚閑、高臥北窓之下、清風颯至、自謂羲皇上人」とある。 松千樹:張鎡の桂隠北園に「蒼寒堂」があり、松二百株を植えていた。 7写経窓静:『武林旧事』に、桂隠園の中に「写経寮」がある、という。 9双成:董双成。古代の伝説の仙女。西王母に仕え、練炭を練り、それが出来ると鶴に乗って昇仙したという。『漢武帝内伝』に見える。ここは張鎡の妾をいう。 10「且休将雞犬」二句:淮南王が方術を学んで、王だけでなく家族や犬、鶏も昇仙した故事。王充『論衡』「道虚」に見える。
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