2023年3月5日日曜日

白石歌014少年遊

少年遊

戯平甫

1双螺未合、双蛾先斂、家在碧雲西。
2別母情懐、随郎滋味、桃葉渡江時。

3扁舟載了、匆匆帰去、今夜泊前渓。
4楊柳津頭、梨花牆外、心事両人知。

 

平甫に戯れる

 

1双(ふた)つの螺(まげ)が未合(あわな)いうちに、双(ふた)つの蛾(まゆ)を先に斂(ひそ)める、家は碧雲の西に在る。

2母と別れた情懐(おもい)、郎(あなた)に随う滋味(あじわい)、桃葉が江を渡る時。

 

3扁舟(こぶね)に載了(の)って、匆匆(そそくさ)と帰去(さ)った、今夜は前渓に泊まる。

4楊柳(やなぎ)の津頭(わたしば)、梨の花が牆(かきね)の外(むこう)に、心事(こころ)は両人が知(わか)っている。


制作年、未詳。 0平甫:張鑑、字は平甫。 1双螺:少女の髷の形。 双蛾:女性の眉の形。 斂:皺。 碧雲西:佳人のいるところ。江淹「休上人怨別詩」に「日暮碧雲合、佳人殊未来」とある。 2桃葉:東晋の王献之の愛妾。金陵の秦淮河の渡し場で「桃葉歌」を作って贈ったという。『隋書』「五行志上」に見える。

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