2023年3月5日日曜日

白石歌012虞美人②

虞美人

1摩挲紫蓋峰頭石、下瞰蒼厓立。
2玉盤揺動半厓花、花樹扶疏一半白雲遮。

3盈盈相望無由摘、惆悵帰来屐。
4而今仙迹杳難尋、那日青楼曾見似花人。

1紫蓋峰の頭の石を()(あお)(がけ)(そびえ)るのを瞰る。

玉盤(はな)揺動(ゆれうご)く、半厓(がけのなかば)の花、花樹(はな)扶疏(しげ)り、白雲を一半(なか)(さえぎ)る。

 

盈盈(なよなよ)として、相望(ながめ)るが摘む(すべ)は無く、惆悵(かな)しく帰って来る(くつ)

而今(いま)仙(人)の迹は(はる)か尋ね難い、那日(あのひ)の青楼で曾て花に似た人を見た。


制作年、未詳。 1摩挲:なでる。 紫蓋峰:長沙にある南嶽衡山七十二峰の一つ。 下瞰:俯瞰する。 2玉盤:牡丹の花の喩え。 扶疏:枝葉が茂るさま。陶淵明「読山海経」に「孟夏草木長、繞屋樹扶疏」とある。 3屐:山歩きに使う木製の靴。下駄のように歯がある。 4青楼:美女や妓女のいるところ。

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