2023年2月8日水曜日

白石詩041送王徳和提挙淮東

送王徳和提挙淮東

1京塵吹帽汗淋衣、
2相見頻年只道帰。
3省裏移文那得了、
4家辺持節未為非。
5煮乾碧海知誰用、
6割尽黄雲尚告飢。
7可得不為根本計、
8秋風還見鴈南飛。

 

王徳和が淮東に提挙としてゆくのを(みおく)

 

1京の塵に(ぼうし)を吹かれ、汗が衣を(ぬら)す、

相見()うと頻年(ながねん)()だ(故郷に)帰ることばかり()っていた。

省裏(やくしょ)で文を(かわ)しても那得了(きりがな)

(ふるさと)(そば)持節(ふにん)するのも未為非(わるくな)い。

碧海(しおみず)()乾かして(塩を作って)も誰が(つか)のか(わからな)い、

黄雲(こくもつ)()り尽くしても()だ飢えが(うったえ)られる。

7根本の(はかりごと)可得不為(しなければならな)い、

8秋風に()(かり)が南へ飛ぶのが見える。


慶元元年(1195)か二年(1196)、四十一歳か四十二歳の作。 王徳和:王寧、字は徳和、江陰(江蘇省)の人。孝宗乾道二年(1166)の進士。寧宗慶元元年に太府寺丞兼左曹郎官に遷り(『宋会要輯稿』「選挙」二一之六)、三年に淮東提挙を罷免された(『宋会要輯稿』「職官」七四之二)。 提挙:特殊な事務を指導する役。提挙水利・提挙茶塩などがあった。 4持節:命を受けて赴任すること。符節を持って行ったことから。 6黄雲:成熟した稲や麦の喩え。

0 件のコメント:

コメントを投稿