1筆陣無功汗左輪、
2而今老去不能軍。
3水辺白鳥閑於我、
4窓外梅花疑是君。
5欲向江湖行此語、
6可無朋友託斯文。
7新篇大是相料理、
8因憶西山揚子雲。
陳君玉が小集を見帰すときに、余の「誠斎に朝天続集を還す」の韻を用いて七字を作ったので、夔が報貺する。
1筆陣に左の(車)輪を(血で)汗す功は無く、
2而今は老去いて軍を能めることもない。
3水辺の白鳥は我より閑かで、
4窓外の梅花は、是れ君かと疑われる。
5江湖で此語を行めたいなら、
6斯文を託する朋友は可無い。
7新篇で大いに是て相料理ってくれて、
8因で西山の揚子雲を憶した。
開禧元年(1205)、四十八歳の作か? 0陳君玉:未詳。 小集:白石の作品集。 還誠斎朝天続集韻:詩033「送朝天続集帰誠斎時在金陵」のこと。 1筆陣:文章を書く喩え。 汗左輪:春秋時代、鞍の戦いで、矢傷を受けた晋の郤克が弱音を吐くと、御者の解張が自分も矢を受け、兵車の左輪は血で真っ赤に染まっているが戦っていると励ました故事。『左伝』成公二年の記事。 2能軍:『左伝』桓公四年に「王亦能軍」とあり、杜預注に「雖軍敗身傷、猶殿而不奔、故言能軍」という。 3水辺白鳥閑於我:黄庭堅「演雅」に「江南野水碧於天、中有白鷗閑似我」とある。 4窓外梅花疑是君:盧仝「有所思」に「相思一夜梅花発、忽到窓前疑是君」とある。 8西山揚子雲:楊万里をいう。楊万里の詩に洪州新建県西山がしばしば登場する。
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