丙辰歳不尽五日、呉松作。
1雁怯重雲不肯啼、画船愁過石塘西、打頭風浪悪禁持。
2春浦漸生迎棹緑、小梅応長亜門枝、一年灯火要人帰。
丙辰の歳が五日を不尽り、呉松で作った。
1雁は重い雲に怯えて不肯啼い、画船は愁いて石塘の西を過る、打頭風に浪は悪く、禁持る。
2春の浦に漸に生じる棹を迎える緑、小梅は応と長も門の枝の亜で、一年のおわりの火を灯して人が帰るのを要っているだろう。
慶元二年(1196)、四十二歳の作。 0不尽五日:あと5日で一年が終わること。大晦日の5日前。 1石塘:蘇州の小長橋付近。『方輿覧勝』に「小長橋在石塘、塁石為之」とある。 打頭風:逆風。 悪:激しい。ひどい。 禁持:苦しめられる。 2小梅:白石の娘とする説がある。 亜:そばにいる。よりそう。柳永「二郎神」に「抬粉面、雲鬟相亜」とある。
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