2023年2月28日火曜日

白石歌022浣渓沙⑥

浣渓沙

丙辰歳不尽五日、呉松作。

1雁怯重雲不肯啼、画船愁過石塘西、打頭風浪悪禁持。

2春浦漸生迎棹緑、小梅応長亜門枝、一年灯火要人帰。

 

丙辰の歳が五日を不尽()り、呉松で作った。

 

1雁は重い雲に(おび)えて不肯啼(なこうとしな)い、画船(ふね)は愁いて石塘の西を(よぎ)る、打頭風(ぎゃくふう)に浪は(ひど)く、禁持(くるしめられ)る。

 

2春の浦に(しだい)に生じる棹を迎える緑、小梅は(きっ)(いつ)も門の枝の(そば)で、一年のおわりの火を(とも)して(わたし)が帰るのを()っているだろう。


慶元二年(1196)、四十二歳の作。 0不尽五日:あと5日で一年が終わること。大晦日の5日前。 1石塘:蘇州の小長橋付近。『方輿覧勝』に「小長橋在石塘、塁石為之」とある。 打頭風:逆風。 悪:激しい。ひどい。 禁持:苦しめられる。 2小梅:白石の娘とする説がある。 亜:そばにいる。よりそう。柳永「二郎神」に「抬粉面、雲鬟相亜」とある。

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