石湖老人謂予云、琵琶有四曲、今不伝矣。曰濩索〈一曰濩弦〉梁州、転関緑腰、酔吟商湖渭州、歴弦薄媚也。予毎念之。辛亥之夏、予謁楊廷秀丈於金陵邸中、遇琵琶工解作酔吟商湖渭州、因求得品弦法、訳成此譜、実双声耳。
1又正是春帰、細柳暗黄千縷、暮鴉啼処。
2夢逐金鞍去。
3一点芳心休訴、琵琶解語。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。 0石湖老人:范成大、字は致能、号は石湖居士。白石より三十歳ほど年長で、この詞を書いた時、石湖は六十五歳。 琵琶有四曲:范成大「復用韻記昨日坐中劇談及趙家琵琶之妙」に「転関濩索都伝得、想見飛凰舞緑糸」とあり、自注に「正之云、転関六么濩索・梁州歴統薄媚……此四曲、承平時専入琵琶、今不復有能伝者」とある。 楊廷秀:楊万里、字は廷秀。 金陵邸:金陵の官府。この時、楊万里は江東漕だった。
3一点芳心休訴、琵琶解語。
石湖老人が予に謂うに、「琵琶に四曲が有り、今は不伝いのだ。曰く、濩索〈一に濩弦と曰う〉梁州、転関緑腰、酔吟商湖渭州、歴弦薄媚である」と云う。予は毎も之を念った。辛亥の夏、予は楊廷秀丈に金陵邸中で謁い、「酔吟商湖渭州」を解作る琵琶工に遇い、因で品弦法を求得めて、訳して此の譜が成た、実は双声だった。
1又た正に是れ春が帰ろうとしている、細い柳の暗い黄の千縷、暮れの鴉が啼く処。
2夢であのひとの金鞍を逐去る。
3一点な芳心を訴えるのは休よう、琵琶は語を解るから。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。 0石湖老人:范成大、字は致能、号は石湖居士。白石より三十歳ほど年長で、この詞を書いた時、石湖は六十五歳。 琵琶有四曲:范成大「復用韻記昨日坐中劇談及趙家琵琶之妙」に「転関濩索都伝得、想見飛凰舞緑糸」とあり、自注に「正之云、転関六么濩索・梁州歴統薄媚……此四曲、承平時専入琵琶、今不復有能伝者」とある。 楊廷秀:楊万里、字は廷秀。 金陵邸:金陵の官府。この時、楊万里は江東漕だった。
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