其十二
1濠梁四無山、
2坡陁亘長野。
3吾披紫茸氊、
4縦飲面無赭。
5自矜意気豪、
6敢騎雪中馬。
7行行逆風去、
8初亦略霑灑。
9疾風吹大片、
10忽若乱飄瓦。
11側身当其衝、
12糸鞚袖中把。
13重囲万箭急、
14馳突更叱咤。
15酒力不支吾、
16数里進一斝。
17燎茅烘湿衣、
18客有見留者。
19徘徊望神州、
20沈歎英雄寡。
其十二
1濠梁は四に山が無く、
2坡陁が長野に亘る。
3吾は紫茸氊を披って、
4縦に飲むが面は無赭い。
5自ら意気豪んたりと矜り、
6敢て雪の中で馬に騎る。
7行行と風に逆って去き、
8初めは亦た略し霑灑ただけだった。
9疾風が大片を吹きあげ、
10忽ち瓦を乱れ飄ばせる若だ。
11身を側けて其の衝に当たり、
12糸鞚を袖の中で把った。
13重も囲む急しい万の箭、
14馳突し更に(馬を)叱咤する。
15酒の力で吾を支えることができない、
16数里で一斝を進む。
17茅を燎いて湿った衣を烘ると、
18客のなかに留めてくれる者が有た。
19徘徊して神州を望み、
20英雄の寡いことを沈歎いた。
1濠梁:濠州(安徽省鳳陽県)の古名。 2坡陁:土地がでこぼこしている。 3紫茸氊:毛織物。 8霑灑:衣服が湿ること。 9大片:雪のかたまり。 13万箭急:矢のようにつきささる雪。 19神州:中原。とくに北宋の都の汴京をいう。
0 件のコメント:
コメントを投稿