点絳唇
1金谷人帰、綠楊低掃吹笙道。
2数声啼鳥、也学相思調。
3月落潮生、掇送劉郎老。
4淮南好、甚時重到、陌上生春草。
1金谷人は帰る、綠楊は低く掃う、笙を吹いた道を。
2数声の啼く鳥、也た相思の調べを学る。
3月は落ち潮が生じ、劉郎が老いるのを掇送す。
4淮南は好しい、甚時重び到るだろう、陌上には春の草が生えている。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。 1金谷:河南洛陽西北。晋の石崇がここに金谷園を建てた。石崇には緑珠という名妓がいて、寵愛していたが、石崇が勢力を失うと孫秀が緑珠を力尽くで奪おうとし、緑珠は楼から飛び降りて自害した。のちに金谷人で名妓をいう。 3掇送:催促する。 劉郎:劉晨と阮肇が天台山で薬を採っている時に、道に迷い、二人の仙女に遭った。招かれて半年ほど過ごした後に家に戻ると、七代も経っていて、再び天台山を尋ねたが仙女は跡形も見つからなかった故事。劉義慶『幽明録』に見える。ここの劉郎は、作者をいう。 4淮南:淮水以南、合肥一帯をいう。
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