為張平甫寿、是日同宿湖西定香寺。
1紅雲低圧碧玻璃、惺愡花上啼。
2静看楼角払長枝、朝寒吹翠眉。
3休渉筆、且裁詩、年年風絮時。
4繡衣夜半草符移、月中双槳帰。
張平甫の寿の為に、是の日、同に湖西の定香寺に宿った。
1紅雲が低く碧の玻璃を圧し、惺愡と花の上で(鳥が)啼く。
2静かに楼の角を看る、長い枝を払って、朝の寒い(風が)翠眉に吹いている。
3筆を渉ぶのを休よ、且く詩を裁りたまえ、年年、風絮の時。
4繡衣は夜半も符移を草き、月の中を(私と)双つの槳で帰る。
慶元二年(1196)、四十二歳の作。 0張平甫:張鑑のこと。 定香寺:杭州西湖にある寺。『武林旧事』巻五「西湖三堤路」に「旌徳観、元係定香寺旧址」とある。 1紅雲:散る花びらの喩え。 惺愡:鳥の鳴き声。元稹「春六十韻」に「燕巣才点綴、鶯舌最惺愡」とある。 3渉筆:筆を動かすこと。ここはとくに公文書を書くこと。 裁詩:詩を作ること。 4繡衣:官名。漢の武帝の時に置かれた「繡衣直指」は、大事件や討伐の際にのみ任命され、地方に派遣されて獄を治める職もあった。ここは張平甫が当時、法律関係の官職にあり公文書の起草をしていたことを指す。 符移:「符」は所管(上級の役所)から被管(下級の役所)に下す公文書、「移」は対等の役所間に交わされる文書。
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