1茫茫復茫茫、
2中有山蒼蒼。
3大哉夫差国、
4坐占天一方。
5夫差酔蓮宮、
6巨浪揺不醒。
7越師何従来、
8奪我玉万頃。
9年年亭上秋、
10一笛千古愁。
11誰能知許事、
12飛下双白鷗。
華蔵寺の雲海亭にて具区を望める〈寺は張循王の功徳院である〉
1茫茫として復た茫茫、
2中に蒼蒼たる山が有る。
3大きいものだなあ、夫差の国は、
4坐して天の一方を占めている。
5夫差は蓮宮で酔い、
6巨浪が揺しても不醒かった。
7越の師は何から来て、
8我が玉なる万頃を奪ったのだろう。
9年年、亭の上は秋になると、
10一笛に千古の愁い。
11誰が許の事を知ることができるだろう、
12飛んで下りる双の白鷗だろうか。
慶元二年(1196)、四十二歳の作。 0華蔵寺:『無錫県志』巻三下に「宋太師張循王墓在県西三十五里布政郷塘湾山、即青山也」とある。張循王は張俊(1086~1154)、北宋末から南宋初の武将。 雲海亭:『無錫県志』巻三下に「華蔵寺在州西青山湾、前面太湖、宋太師循王張浚(俊)葬於是、因建浮図、以奉歳祀到今、其地号華蔵寺、中有雲海惟玉二亭、可望山気」とある。 具区:太湖のこと。『爾雅』「釈地」に「呉越之間有具区」とあり、郭璞注に「今呉県南太湖、即震沢是也」という。 5蓮宮:寺をいう。 8玉万頃:太湖をいう。陸游「月夕」に「弄月過垂虹、万項一片玉」とある。
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