其三
1未定情鍾痛、
2何堪更悼亡。
3遺書知伏枕、
4来弔只空堂。
5雪裏評詩句、
6梅辺按楽章。
7沈思酒杯落、
8天濶意茫茫。〈意一作正〉
1情鍾の痛みも未定いのに、
2更に悼亡とは何て堪られよう。
3書を遺られて伏枕を知り、
4弔に来れば只だ空しき堂。
5雪の裏、詩句を評し、
6梅の辺で楽章を按ったのに。
7沈思んで酒杯は落ち、
8天は濶く意は茫茫い。
1情鍾:情の集まるところ。『世説新語』「傷逝」に「王戎喪児万子、山簡往省之。王悲不自勝。簡曰、孩抱中物、何至于此。王曰、聖人忘情、最下不及情、情之所鍾、正在我輩」とある。范成大は亡くなる前年に、次女を失っている。 2悼亡:范成大は亡くなる数カ月前に、妻の魏氏を失っている。 3伏枕:病床にある人。
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