1翰墨場中老斲輪、
2真能一筆掃千軍。
3年年花月無閑日、
4処処山川怕見君。
5箭在的中非爾力、
6風行水上自成文。
7先生只可三千首、
8回施江東日暮雲。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。 0朝天続集:楊万里(字は廷秀、号は誠斎)は生前、自ら官を移るごとに現存4200余首の作品を一集ずつにまとめ、『江湖集』『荊渓集』『西帰集』『南海集』『朝天集』『江西道院集』『朝天続集』『江東集』『退休集』の九集が成立した。歌018「酔吟商小品」自序に「辛亥(紹熙二年)之夏、予謁楊廷秀丈於金陵邸中」とある。『朝天続集』は紹熙元年に編纂された。 1老斲輪:芸に精通している人、経験豊富な手練れ。『荘子』「天道」に、車大工の輪扁が桓公に、車輪をちょうど具合よく作るには長年の手作業が必要で、その極意は言葉では説明できず、息子に伝えることも出来ないので、「行年七十にして老いて輪を斲る」、七十歳になった今でも自分で車輪を削っている、と話した故事。 5「箭在」句:『孟子』「万章下」に、矢が遠い的に届くには力が必要だが、的の中心を射るには力ではない(注に「爾之巧也」とある)、という。 7三千首:『朝天続集』自序に「余詩自壬午至今、凡七集、近三千首」とある。 8江東:江南。金陵をさす。 回旋:えせ。回向。自分の修めた功徳を他にも差し向け、自他ともに悟りを得るための助けとすること。
4処処山川怕見君。
5箭在的中非爾力、
6風行水上自成文。
7先生只可三千首、
8回施江東日暮雲。
『朝天続集』を送って誠斎に帰す、時に金陵に在た
1翰墨場中の老斲輪、
2真に一筆で千軍を掃うことができる。
3年年、花月に閑日は無く、
4処処、山川は君に見うのを怕れている。
5箭が的の中に在るのは爾の力ではなく(技巧であり)、
6風が水上を行けば自ずと文が成る。
7先生は只可三千首で、
8江東の日暮の雲に回施されよ。
紹熙二年(1191)、三十七歳の作。 0朝天続集:楊万里(字は廷秀、号は誠斎)は生前、自ら官を移るごとに現存4200余首の作品を一集ずつにまとめ、『江湖集』『荊渓集』『西帰集』『南海集』『朝天集』『江西道院集』『朝天続集』『江東集』『退休集』の九集が成立した。歌018「酔吟商小品」自序に「辛亥(紹熙二年)之夏、予謁楊廷秀丈於金陵邸中」とある。『朝天続集』は紹熙元年に編纂された。 1老斲輪:芸に精通している人、経験豊富な手練れ。『荘子』「天道」に、車大工の輪扁が桓公に、車輪をちょうど具合よく作るには長年の手作業が必要で、その極意は言葉では説明できず、息子に伝えることも出来ないので、「行年七十にして老いて輪を斲る」、七十歳になった今でも自分で車輪を削っている、と話した故事。 5「箭在」句:『孟子』「万章下」に、矢が遠い的に届くには力が必要だが、的の中心を射るには力ではない(注に「爾之巧也」とある)、という。 7三千首:『朝天続集』自序に「余詩自壬午至今、凡七集、近三千首」とある。 8江東:江南。金陵をさす。 回旋:えせ。回向。自分の修めた功徳を他にも差し向け、自他ともに悟りを得るための助けとすること。
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