2022年11月28日月曜日

白石詩029坐上和約斎

坐上和約斎

1句入氷輪冷、
2愁因玉宇開。
3可無如此客、
4猶恨不能杯。
5好句長城立、
6寒鴉結陣来。
7箜篌莫停手、
8𢬵却断腸回。
 

坐(せき)上にて約斎に和(わ)す

 

1句は氷輪(つき)に入って冷たく、

2愁いは玉宇(つきのうてな)に因(よ)って開く。

3此の如(よう)な客が可無(いないわけにはいかな)いが、

4猶(やは)り恨めしい、杯(さかずき)を不能(ほせな)いことが。

5好(すばら)しい句は長城のように立(そび)え、

6寒(さむざむ)しい鴉は結陣(むれな)して来る。

7箜篌の手を停(と)めるのはやめてくれ(莫)、

8断腸(むねはりさけ)て回(かえ)っても𢬵却(かまわな)いから。


慶元六年(1200)、四十六歳の作。 0約斎:張鎡(1153~?)、字は功甫、号は約斎、臨安(浙江省杭州)の人。循王張俊の曾孫。詩詞のほか竹石古木の画にすぐれた。詩は陸游に学び、尤袤・楊万里・辛棄疾らとも交遊があった。姜白石を支援して、杭州に住まわせた。 8𢬵却:唐宋の俗語、喜んで~する。晏幾道「鷓鴣天」詞に「彩袖慇懃捧玉鍾、当年𢬵却酔顔紅」とある。

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