2022年10月11日火曜日

283永遇楽(李清照)

永遇楽  李清照

1落日鎔金、暮雲合璧、人在何処。
2染柳煙濃、吹梅笛怨、春意知幾許。
3元宵佳節、融和天気、次第豈無風雨。
4来相召、香車宝馬、謝他酒朋詩侶。

5中州盛日、閨門多暇、記得偏重三五。
6鋪翠冠児、撚金雪柳、簇帯争済楚。
7如今憔悴、風鬟霜鬢、怕見夜間出去。
8不如向・簾児底下、聴人笑語。

1落ちる日は金を溶かしたよう、暮れの雲は璧を合せたよう、私はどこにいるのか。
2染められた柳、靄は濃く、「落花梅」の曲を吹く笛の怨み、春の気配はどれほどか分からない。
3元宵の素晴らしい時、天気が融和する、瞬く間に風雨がおこらないとどうして言えるだろう。
4来て私を招く、飾った車と美しい馬、他の酒飲み友だちも詩人仲間も、断わる。

5都の賑やかかりし日、女性たちは暇で、三五の元宵節をことに重んじたと覚えている。
6翡翠の羽根飾りの帽子、金糸を撚った首飾り、いっぱいに挿して美しさを競った。
7今や憔悴して、白髪だらけ、夜間に出かけるのが怖い。
8むしろ簾の下で、人の笑う声を聴いていたほうが、ましだ。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
2吹梅笛怨:笛曲に「落花梅」がある。 3次第:またたく間に。続いて。「情況、光景」が同じで無いとも解される。 5中州盛日:汴京の盛んなさまをいう。「中州」はいまの河南省。 三五:正月十五日の元宵節をいう。 6鋪翠冠児:翡翠の羽飾りのある帽子。宋代、女性が元宵節によくかぶった。 撚金雪柳:金の糸を撚って作った首飾り、これも元宵節の装飾品。 簇帯:「簇戴」、頭のあちこちに挿す意。 済楚:整っている、麗しい。宋代の方言。 7怕見:恐れている。韓偓「春閨」詩に「長吁解羅帯、怯見上空床(長吁して羅帯を解き、空床に上るを怯見る)」とある。

1落日は金を(とか)し、暮雲は璧を合せ、(わたし)は何処に()るのか。

2染められた柳、(もや)は濃く、(うめのうた)を吹く笛の怨み、春の(けはい)幾許(どれほど)(わか)らない。

3元宵の(すばら)しい(とき)、天気が融和する、次第(またたくま)(どうし)て風雨が無いはずが。

4来て相召(まね)く、香車(くるま)宝馬(うま)、他の酒朋(さけのみともだち)詩侶(しじんなかま)(こと)わる。

 

中州(みやこ)(にぎやか)な日、閨門(じょせいたち)多暇(ひま)で、三五(げんしょうせつ)(こと)に重んじたと記得(おぼえ)ている。

鋪翠(ひすいのはねかざり)冠児(ぼうし)、金を撚った雪柳(くびかざり)簇帯(いっぱいにさ)して済楚(うつくしさ)を争った。

如今(いま)は憔悴して、風鬟霜鬢(しらがだらけ)、夜間に出去(でかけ)るのが怕見(こわ)い。

不如(むし)簾児(すだれ)底下(した)()、人の笑う(こえ)を聴こう。


yǒng yù lè

1 luò rì róng jīn,mù yún hé bì,rén zài hé chù.
2 rǎn liǔ yān nóng,chuī méi dí yuàn,chūn yì zhī jǐ xǔ.
3 yuan xiāo jiā jié,róng hé tiān qì,cì dì qǐ wú fēng yǔ.
4 lái xiāng zhào,xiāng chē bǎo mǎ,xiè tā jiǔ péng shī lǚ.

5 zhōng zhōu shèng rì,guī mén duō xiá,jì dé piān zhòng sān wǔ.
6 pū cuì guàn ér,niǎn jīn xuě liǔ,cù dài zhēng jì chǔ.
7 rú jīn qiáo cuì,fēng huán shuāng bìn,pà jiàn yè jiān chū qù. 8 bù rú xiàng、lián ér dǐ xià,tīng rén xiào yǔ.

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