鳳凰台上憶吹簫 李清照
1香冷金猊、被翻紅浪、起来慵自梳頭。2任宝奩塵満、日上簾鉤。
3生怕離懐別苦、多少事・欲説還休。
4新来瘦、非干病酒、不是悲秋。
5休休。
6者回去也、千万遍陽関、也則難留。
7念武陵人遠、煙鎖秦楼。
8惟有楼前流水、応念我・終日凝眸。
9凝眸処・従今又添、一段新愁。
1香が銅の獅子の香炉で冷え、しとねには赤い波が翻る、起きて自分で髪を梳くのもものうい。
2化粧箱が埃まみれなのに任せる、太陽は簾の鉤のあたりまで昇った。
3怖い、別れの苦しみ、いろいろな事を、言いかけてはまたやめる。
4近ごろ痩せたのは、酒を飲んで病になったせいではなく、秋を愁いているからでもない。
5やめた、やめた。
6今回もあの人は帰ってしまうのだ、千万遍も「陽関」を歌っても、やはり引き留めるのは難しい。
7思う、こがれる人は遠く、靄がたかどのを閉ざす。
8ただある、建物の前を流れる川、きっと私を憐れむだろう、終日まなこを凝らしている、と。
9まなこを凝らすとき、今からまた加わる、ひとしきり新しい愁いが、と。
蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1金猊:獅子の形をした銅の香炉。 紅浪:錦のふとんの皺。柳永「鳳棲桐」に「鴛鴦繍被翻紅浪(鴛鴦の繍被 紅浪を翻す)」とある。 5休休:やめた、やめた。 6者:これ。 陽関:王維の「送元二使安西」詩の「勧君更尽一杯酒、西出陽関無故人(君に勧む 更に尽くせ 一杯の酒、西のかた陽関を出づれば故人無からん)」のこと。唐代に盛んに歌われ、後に惜別の曲をいうようになった。 7武陵人:陶潜(陶淵明)の「桃花源記」の故事。借りて、慕っている人。 秦楼:古詩「陌上桑」の「日出東南隅、照我秦氏楼(日は東南の隅に出で、我が秦氏の楼を照らす)」の楼。借りて、自分がいる処。あるいは詞調名から、秦の穆公の娘、弄玉の故事※としても、通じる。
※簫を吹くのが上手な簫史に嫁ぎ、簫史から鳳凰の鳴き声を教えてもらい、弄玉が簫を吹くと鳳凰が来て屋根の上に止まるようになった。穆公は二人のために鳳台という物見台を作ってやった。夫婦はその台から下りずに数年を過ごし、その後、二人とも鳳凰に乗って飛び去ってしまった。漢・劉向『列仙伝』に見える。
1香が金の猊に冷え、被には紅浪が翻る、起来て自で頭を梳くのも慵い。
2宝奩が塵満なのに任せる、日は簾の鉤まで上った。
3生怕い、離別の懐苦み、多少な事を、説おうとして還た休る。
4新来瘦せたのは、酒を干んで病になったせいで非く、秋を愁いているからでも不是い。
5休た、休た。
6者も回去ってしまうのだ、千万遍の「陽関」、やはり留めるのは難しい。
7念う、武陵人は遠く、煙が秦楼を鎖す。
8惟だ有る、楼前に流れる水、応と我を念むだろう、終日眸を凝している、と。
9眸を凝す処、今から又た添わる、一段の新しい愁いが、と。
fèng huáng tái shàng yì chuī xiāo
1 xiāng lěng jīn ní,bèi fān hóng làng,qǐ lái yōng zì shū tóu.
2 rèn bǎo lián chén mǎn,rì shàng lián gōu.
3 sheng pà lí huái bié kǔ,duō shǎo shì、yù shuō hái xiū.
4 xīn lái shòu,fēi gàn bìng jiǔ,bú shì bēi qiū.
5 xiū xiu.
6 zhě huí qù yě,qiān wàn biàn yang guān,yě zé nán liú.
7 niàn wǔ líng rén yuǎn,yān suǒ qín lóu.
8 wéi yǒu lóu qián liú shuǐ,yìng niàn wǒ、zhōng rì níng móu.
9 níng móu chù、cóng jīn yòu tiān,yí duàn xīn chóu.
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