2022年10月10日月曜日

273高陽台(王沂孫)

高陽台  王沂孫

和周草窓寄越中諸友韻

1残雪庭陰、軽寒簾影、霏霏玉管春葭。
2小帖金泥、不知春是誰家。
3相思一夜窓前夢、奈箇人・水隔天遮。
4但淒然・満樹幽香、満地横斜。

5江南自是離愁苦、況遊驄古道、帰雁平沙。
6怎得銀箋、殷勤説与年華。
7如今処処生芳草、縦憑高・不見天涯。
8更消他、幾度東風、幾度飛花。

周草窓の「寄越中諸友」の韻に和した

1なごり雪の庭の陰、うすら寒さの簾の影、びっしりと玉管の春の灰。
2小さな帖子詞の金泥は、春が誰の家にきたのか知らない。
3互いに思う一夜、窓辺の夢、あなたが川と空の向こうにいるのをどうしようもない。
4ただわびしくも、樹いっぱいにひそかな香り、地面いっぱいに枝の影。

5江南はもともと別れの愁い、まして馬で遊んだ古道、雁の降りる岸は。
6どうやって手紙に書こう、丁寧にこの景色を伝えたい。
7いまあちこちで若草が生え、たとえ高いところでもたれても、天の果ては見えない。
8さらにやりすごすのか、いくたびの春風を、いくたびの風に散る花びらを。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
0周草窓:周密、号は草窓、王沂孫の詞友。当時はそれぞれ杭州と越州にいた。草窓詞「高陽台 寄越中諸友」は、「小雨分江、残寒迷浦、春容浅入蒹葭。雪霽空城、燕帰何処人家。夢魂欲渡蒼茫去、怕夢軽・還被愁遮。感流年、夜汐東還、冷照西斜。  萋萋望極王孫草、認雲中煙樹、鷗外春沙。白髪青山、可憐相対蒼華。帰鴻自趁潮回去、笑倦遊・猶是天涯。問東風、先到垂陽、後到梅花」。 1玉管春葭:古代の節気を測る器具を灰琯という。葦(葭)の茎の中の薄い膜を灰にして、十二律の玉管の中に置き、特設した室内の木の机に置いて、ある節気になると自動的に相応する管の中の灰が外へ飛び出る仕掛け。『後漢書』「律暦志」に見える。 2小帖金泥:宋代の風俗で、立春の日には、宮中では大臣に命じて皇帝の后妃たちの住む殿閣に、金泥で「帖子詞」を書いた。士大夫の間でも、互いに書いて送りあった。

周草窓の「寄越中諸友」の韻に和した

 

残雪(なごりゆき)の庭の陰、軽寒(うすらざむさ)の簾の影、霏霏(びっしり)と玉管の春の(はい)

2小さな帖の金泥は、春が(いった)い誰の家にきたのか不知(しらな)い。

相思(おも)う一夜、窓前(まどべ)の夢、箇人(あなた)水天(かわとそら)隔遮(むこう)にいるのを(どうしようもな)い。

()淒然(わび)しくも、満樹(きいっぱい)幽香(ひそかなかおり)満地(じめんいっぱい)横斜(えだのかげ)

 

5江南は自是(もとも)(わかれ)愁苦(うれい)(まし)(うま)遊んだ古道、雁帰る平沙(きし)は。

(どうやっ)銀箋(てがみ)()こう、殷勤(ていねい)にこの年華(けしき)説与(つたえ)たい。

如今(いま)処処(あちこち)芳草(わかくさ)が生え、(たと)え高いところに(もた)れても、天涯(てんのはて)不見(みえな)い。

8更に消他(やりすご)すのか、幾度(いくたび)東風(はるかぜ)を、幾度(いくたび)()(はなびら)を。


gāo yáng tái

hé zhōu cǎo chuān jì yuè zhōng zhū yǒu yùn

1 cán xuě tíng yīn,qīng hán lián yǐng,fēi fēi yù guǎn chūn jiā.
2 xiǎo tiē jīn ní,bù zhī chūn shì shuí jiā.
3 xiāng sī yí yè chuān qián mèng,nài gè rén、shuǐ gé tiān zhē.
4 dàn qī rán、mǎn shù yōu xiāng,mǎn dì héng xié.

5 jiāng nán zì shì lí chou kǔ,kuàng yóu cōng gǔ dào,guī yàn píng shā.
6 zěn děi yín jiān,yīn qín shuō yǔ nián huá.
7 rú jīn chù chù shēng fang cǎo,zòng píng gāo、bú jiàn tiān yá.
8 gèng xiāo tā,jǐ dù dōng fēng,jǐ dù fēi huā.

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