2022年10月4日火曜日

230点絳唇(呉文英)

点絳唇  呉文英

試灯夜初晴

1巻尽愁雲、素娥臨夜新梳洗。
2暗塵不起、酥潤凌波地。

3輦路重来、仿佛灯前事。
4情如水、小楼熏被、春夢笙歌裏。

提灯を試す元宵節前夜に、ちょうど雨があがった。

1愁いの雲を巻き尽して、素娥が夜に臨んで新たに化粧する。
2暗い塵は立たない、バターのように濡れる、仙女たちの歩く地面。

3御成道にまた来た、まるであの時の提灯の前での出来事のよう。
4思いは水のよう、たかどのの香を焚きしめた布団、春の夢は笙歌のうちに。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
0試灯夜:元宵節の前夜、新しい提灯を鑑賞する習わしがあった。 1素娥:嫦娥の別称、月のこと。 2暗塵:唐・蘇味道「正月十五日夜」詩に「暗塵随馬去、明月遂人来(暗塵 馬に随いて去り、明月 人に遂いて来たる)」とある。 酥潤:小雨にしっとり濡れているさま。韓愈「早春呈張十八員外」詩に「天街小雨潤如酥(天街の小雨 潤うこと酥の如し)」とある。 3輦路:皇帝の車駕の通る道。

(ちょうちん)を試す夜、(ちょう)ど晴れた。

 

1愁いの雲を巻き尽して、素娥が夜に臨んで新たに梳洗(けしょう)する。

2暗い塵は不起(たたな)い、(バター)のように()れる凌波(ある)く地。

 

輦路(おなりみち)()た来た、仿佛(まる)での(できごと)のよう。

(おもい)は水の(よう)小楼(たかどの)(たきしめ)(しとね)、春の夢は笙歌の(うち)に。


diǎn jiàng chún

shì dēng yè chū qíng

1 juǎn jìn chou yún,sù é lín yè xīn shū xǐ.
2 àn chén bù qǐ,sū rùn líng bō dì.

3 niǎn lù chóng lái,fǎng fú dēng qián shì.
4 qíng rú shuǐ,xiǎo lóu xūn bèi,chūn mèng shēng gē lǐ.

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