2022年10月10日月曜日

271斉天楽(王沂孫)

斉天楽  王沂孫



1一襟余恨宮魂断、年年翠陰庭樹。
2乍咽涼柯、還移暗葉、重把離愁深訴。
3西窓過雨、怪瑤佩流空、玉箏調柱。
4鏡暗妝残、為誰嬌鬢尚如許。

5銅仙鉛涙似洗、嘆移盤去遠、難貯零露。
6病翼驚秋、枯形閲世、消得斜陽幾度。
7余音更苦、甚独抱清商、頓成淒楚。
8漫想薰風、柳糸千万縷。



1胸いっぱいのあふれる恨み、妃の魂は断え、くる年もくる年も木陰で鳴いている、庭の樹の。
2さっき寒々しい枝で鳴いていて、また茂る葉陰に移り、再び別れの愁いを深く訴える。
3西の窓辺に雨が降り過ぎ、怪しい、おびたまの響きが空に流れ、箏を弾いているよう。
4鏡はくもり化粧はくずれ、誰のために鬢はなおこれほど艶めかしいのか。

5銅の仙人の鉛の涙は洗うよう、嘆く、盤を遠くへ移されて、こぼした露を貯めることが難しいと。
6病んだ羽は秋に驚き、抜け殻は世を経て、斜陽に幾度、耐えられようか。
7余韻はさらに苦しく、なぜ独り志を抱いていながら、にわかにものすさまじくなったのか。
8みだりに薰風を懐かしむ、柳の枝が千万本も揺れていた初夏の頃を。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1宮魂断:『中華古今注』に「昔、斉の后が怒りで死んだのちに屍が蝉となり、庭の樹で鳴いたので王は後悔した。そのため蟬を斉女と呼んだ」とある。 4嬌鬢:魏の文帝の時、莫瓊樹という宮女が「蟬鬢」をしていた。蟬の羽のように薄く透けて見えた、と崔豹『古今注』にある。

 

一襟(むねいっぱい)(あふ)れる恨み、(きさき)の魂は断え、くる年もくる年も翠陰(こかげ)に、庭の樹の。

(さっ)(さむ)(えだ)()きて、()(しげ)る葉かげに移り、(ふたた)(わか)れの愁い()深く訴える。

3西の窓に雨が(とおりす)ぎ、(あや)しい、瑤佩(おびだま)が空に(ひび)き、玉箏(こと)調柱()いているよう。

4鏡は(くも)(けしょう)(くず)れ、誰の為に(なまめか)しい鬢は()如許(これほど)なのか。

 

5銅の(せんにん)の鉛の涙は洗う(よう)、嘆く、盤を遠くへ移去(うつさ)れて、(こぼ)した露を貯めることが難しいと。

6病んだ(はね)は秋に驚き、枯形(ぬけがら)は世を()て、斜陽に幾度、消得(たえら)れようか。

余音(よいん)は更に苦しく、()(ひと)清商(こころざし)を抱いて、(にわか)淒楚(ものすさま)じく成ったのか。

(みだり)に薰風を想う、柳の(えだ)が千万(ほん)


qí tiān lè

chán

1 yì jīn yú hèn gōng hún duàn,nián nián cuì yīn tíng shù.
2 zhà yè liáng kē,hái yí àn yè,zhòng bǎ lí chóu shēn sù.
3 xī chuān guò yǔ,guài yáo pèi liú kòng,yù zhēng diào zhù.
4 jìng àn zhuāng cán,wèi shuí jiāo bìn shàng rú xǔ.

5 tóng xiān qiān lèi sì xǐ,tàn yí pán qù yuǎn,nán zhù líng lù.
6 bìng yì jīng qiū,kū xíng yuè shì,xiāo dé xié yáng jǐ dù.
7 yú yīn gèng kǔ,shèn dú bào qīng shāng,dùn chéng qī chǔ.
8 màn xiǎng xūn fēng,liǔ mì qiān wàn lǚ.

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