満庭芳 張鎡
促織児1月洗高梧、露漙幽草、宝釵楼外秋深。
2土花沿翠、螢火墜牆陰。
3静聴寒声断続、微韻転・淒咽悲沈。
4争求侶・殷勤勧織、促破暁機心。
5児時曾記得、呼灯灌穴、斂歩随音。
6任満身花影、猶自追尋。
7携向華堂戯鬥、亭台小・籠巧妝金。
8今休説、従渠床下、涼夜伴孤吟。
コオロギ
1月の光が高くのびた梧を洗い、露は深い草を濡らし、宝釵楼の向こうで秋は深まっている。
2苔が緑に広がり、蛍がかきねの陰に下りる。
3寒々しい声が途切れがちに鳴くのを静かに聴く、かすかな音はたちまちむせぶように悲しげに。
4どうして連れ合いを求めてねんごろに機織りを勧めているのだろうか、夜明けまで心を尽くすよう促している。
5子どもの時、かつてこんなことがあった、灯を持ってこさせて穴に水を注ぎ、抜き足で鳴き声を追った。
6全身を花の影に委ねて、なお独りで追いかけた。
7コオロギを持って堂で闘わせた、うてなのような小さいカゴ、巧みに金で飾られた。
8今はやめよう、この床下から、冷たい夜に、私につきあって寂しく鳴いている。
蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1漙:音は「団」、露が多いさま。『詩経』鄭風「野有蔓草」に「野有蔓草、零露漙兮(野に蔓草有り、零露漙たり)」とある。 宝釵楼:もとは咸陽の古跡、ここは借りて臨安の張達可の家の楼台をいう。 2土花:青い苔。
促織児
1月は高い梧を洗い、露は幽い草を漙らし、宝釵楼の外で秋は深まる。
2土花が翠に沿がり、螢火が牆の陰に墜りる。
3静かに聴く、寒い声は断続がち、微韻は転ち淒咽ぶように悲沈しげに。
4争て侶を求めて殷勤に織を勧めるのか、破暁まで心を機すよう促している。
5児の時、曾て記得ている、灯を呼させて穴に灌ぎ、斂歩で音を随った。
6満身を花の影に任ねて、猶お自りで追尋た。
7携って華堂で戯鬥わせた、亭台の小さい籠は巧みに金を妝っていて。
8今は休説う、渠の床下から、涼たい夜、伴って孤しく吟いている。
mǎn tíng fāng
cù zhī ér
1 yuè xǐ gāo wú,lù tuán yōu cǎo,bǎo chāi lóu wài qiū shēn.
2 tǔ huā yán cuì,yíng huǒ zhuì qiáng yīn.
3 jìng tīng hán shēng duàn xù,wēi yùn zhuàn、qī yè bēi shěn.
4 zhēng qiú lǚ、yīn qín quàn zhī,cù pò xiǎo jī xīn.
5 ér shí céng jì dé,hū dēng guàn xué,liǎn bù suí yīn.
6 rèn mǎn shēn huā yǐng,yóu zì zhuī xún.
7 xié xiàng huá táng xì dòu,tíng tái xiǎo、lǒng qiǎo zhuāng jīn.
8 jīn xiū shuō,cóng qú chuáng xià,liáng yè bàn gū yín.
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