八帰 姜夔
湘中送胡德華1芳蓮墜粉、疏桐吹緑、庭院暗雨乍歇。
2無端抱影銷魂処、還見篠牆螢暗、蘚階蛩切。
3送客重尋西去路、問水面・琵琶誰撥。
4最可惜・一片江山、総付与啼鴃。
5長恨相従未款、而今何事、又対西風離別。
6渚寒煙淡、棹移人遠、縹緲行舟如葉。
7想文君望久、倚竹愁生歩羅襪。
8帰来後・翠尊双飲、下了珠簾、玲瓏閑看月。
湘中で胡德華を見送った
1ハスが花びらを散らせ、アオギリが葉を吹き落とされて、庭では暗い雨がちょうど止んだ。
2わけもなく影を抱く寂しいとき、篠竹のまがきに蛍が暗く飛び、苔むすきざはしでコオロギが鳴く。
3旅人を見送るために再び西へ行く道を尋ね、水面に問いかける、琵琶を弾いているのは誰か、と。
4とりわけ残念なのは、一面の山河、すべて啼くカッコウに与えられている。
5いつも会っている時間が短いと恨んでいた、いまなぜ、また西風に向かって別れてゆくのか。
6渚は寒く靄は淡く、棹が動き人は遠ざかる、ぼんやりと旅行く舟は一葉のよう。
7思う、あなたの卓文君のような細君は待ちわびて、竹にもたれて愁いているだろう、絹の靴下で歩きながら(水に濡れるのもかまわずに)。
8帰った後は、酒をふたりで飲みながら、簾を下ろして、明るい月を静かに見ることだろう。
蔡義江『宋詞三百首全解』注:
2篠牆:竹のそばの垣根。「篠」の音は「小」、小さな竹。 3「問水面」句:白居易「琵琶行」に「忽聞水上琵琶声、主人忘帰客不発。尋声闇問弾者誰、琵琶声停欲語遅。(忽ち聞く 水上 琵琶の声、主人は帰るを忘れ客は発せず。声を尋ねて闇に問う 弾く者は誰ぞ、琵琶 声停み 語らんと欲して遅し)」とある。 5相従:「相逢」とするテキストもある。 款:広い、久しい。 7倚竹愁生:杜甫「佳人」詩に「天寒翠袖薄、日暮倚修竹(天寒く翠袖薄く、日暮れて修竹に倚る)」とある。 8「下了」二句:李白「玉階怨」に「玉階生白露、夜久侵羅襪。却下水精簾、玲瓏望秋月(玉階に白露生じ、夜久しくして羅襪を侵す。却下す 水精の簾、玲瓏として秋月を望む)」とある。「玲瓏」は明るいさま。
湘中で胡德華を送った
1芳蓮が粉を墜らせ、疏桐が緑を吹らせ、庭院では暗い雨が乍ど歇んだ。
2無端く影を抱く銷魂しい処、還た見る、篠の牆に螢が暗く、蘚むす階で蛩が切く。
3客を送り重び西へ去く路を尋ね、水面に問う、琵琶を撥いているのは誰か、と。
4最も可惜いのは、一片の江山、総て啼く鴃に付与えられている。
5長も相従っているときが未款いと恨んでいた、而今何事、又た西風に対って離別れるのか。
6渚は寒く煙は淡く、棹が移き人は遠ざかる、縹緲と行舟は葉の如。
7想う、文君は望久びて、竹に倚れ愁いて生るだろう、羅襪で歩きながら。
8帰来った後は、翠尊を双で飲みながら、珠簾を下了して、玲瓏い月を閑かに看るだろう。
bā guī
xiāng zhōng sòng hú dé huá
1 fang lián zhuì fěn,shū tóng chuī lǜ,tíng yuàn àn yǔ zhà xiē.
2 wú duān bào yǐng xiāo hún chǔ,hái jiàn xiǎo qiáng yíng àn,xiǎn jiē qióng qiè.
3 sòng kè chóng xún xī qù lù,wèn shuǐ miàn、pí pá shéi bō.
4 zuì kě xī、yí piàn jiāng shān,zǒng fù yǔ tí jué.
5 cháng hèn xiāng cóng wèi kuǎn,ér jīn hé shì,yòu duì xī fēng lí bié.
6 zhǔ hán yān dàn,zhào yí rén yuǎn,piāo miǎo xíng zhōu rú yè.
7 xiǎng wén jūn wàng jiǔ,yǐ zhú chóu shēng bù luó wà.
8 guī lái hòu、cuì zūn shuāng yǐn,xià liǎo zhū lián,líng lóng xián kàn yuè.
0 件のコメント:
コメントを投稿