2022年9月7日水曜日

164瑞鶴仙(陸淞)

瑞鶴仙  陸淞

1臉霞紅印枕、睡覚来・冠児還是不整。
2屏閒麝煤冷、但眉峰圧翠、涙珠弾粉。
3堂深昼永、燕交飛・風簾露井。
4恨無人説与、相思近日、帯囲寬尽。

5重省、残灯朱幌、淡月紗窓、那時風景。
6陽台路迥、雲雨夢、便無準。
7待帰来、先指花梢教看、却把心期細問。
8問因循・過了青春、怎生意穏。

1顔の紅が枕につく、目覚めて、髪飾りはまだ整わないまま。
2屏風の中の炭は冷たい、ただ眉だけひそめて、涙がおしろいを弾く。
3たかどのは深く昼は永い、燕が飛び交う、風にふかれる簾と外の井戸に。
4恨めしい、語る人もなく、恋しくて近頃は、帯の周りがすっかり緩くなってしまった。

5また思い出す、残灯が朱のカーテンに、淡い月が紗をはった窓に映っていた、あの時の風景。
6陽台の路は遙か遠い、逢瀬の夢、それはあてがない。
7帰ってきたら、まず花の梢を指して見せよう、そして気持ちを細かに尋ねよう。
8尋ねるのだ、青春を過ぎてしまって、どうして我慢していられるのか、と。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
2麝煤:墨を作る材料。墨の代称に。ここは屏風の字や画をいう。 6陽台:男女が交歓するところ。晏幾道054「木蘭花」の「朝雲」の注、参照。

(かお)霞紅(べに)が枕に()く、睡覚来(めざめ)て、冠児(かみかざり)還是()不整(ととのわな)い。

屏間(びょうぶ)麝煤(すみ)は冷たい、但だ眉峰(まゆ)だけ圧翠(ひそ)めて、涙珠(なみだ)(おしろい)を弾く。

(たかどの)は深く昼は永い、燕が交飛(とびか)う、風ふく簾と(そと)(いど)に。

4恨めしい、説与(かた)無人(ひとな)く、相思(こい)しくて近日(ちかごろ)は、帯の(まわり)寬尽(すっかりゆる)い。

 

()(おもいだ)す、残灯が朱幌(カーテン)に、淡い月が紗窓(まど)に、()の時の風景。

6陽台の路は(はる)か、雲雨(おうせ)の夢、便(それ)無準(あてがな)い。

7帰って来たら()()ず花の梢を指して看()よう、(そし)心期(きもち)()細かに(たず)ねよう。

(たず)ねる、青春を過了(すぎ)因循(しま)って、(どうし)意穏(がまん)して(いら)れるのか、と。


ruì hè xiān

1 liǎn xiá hóng yìn zhěn,shuì jiào lái、guàn ér hái shì bù zhěng.
2 píng xián shè méi lěng,dàn méi fēng yā cuì,lèi zhū dàn fěn.
3 táng shēn zhòu yǒng,yàn jiāo fēi、fēng lián lù jǐng.
4 hèn wú rén shuō yǔ,xiāng sī jìn rì,dài wéi kuān jìn.

5 zhòng shěng,cán dēng zhū huǎng,dàn yuè shā chuān,nà shí fēng jǐng.
6 yáng tái lù jiǒng,yún yǔ mèng,biàn wú zhǔn.
7 dài guī lái,xiān zhǐ huā shāo jiāo kàn,què bǎ xīn qī xì wèn.
8 wèn yīn xún、guò liǎo qīng chūn,zěn shēng yi wěn.

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