2022年9月6日火曜日

163安公子(袁去華)

安公子  袁去華

1弱柳千糸縷、嫩黄匀遍鴉啼処。
2寒入羅衣春尚浅、過一番風雨。
3問燕子来時、緑水橋辺路、曾画楼・見箇人人否。
4料静掩雲窓、塵満哀弦危柱。

5庾信愁如許、為誰都著眉端聚。
6独立東風弾涙眼、寄煙波東去。
7念永昼春閑、人倦如何度。
8閑傍枕・百囀黄鸝語。
9喚覚来厭厭、残照依然花塢。

1柔らかい柳の千本もあろうかという枝、浅黄色に均しく鴉の啼くところに広がっている。
2寒さが薄絹の衣に忍び入り、春はまだ浅い、ひとしきり風まじりの雨が降り過ぎる。
3燕に尋ねよう、来た時、川の橋のほとりの路、なじみの楼で、あの人に会ったかどうか。
4きっと静かに窓を閉めて、塵が箏に積もっているだろう。

5庾信の愁いはどれほどだったろう、なぜいつも眉を顰めて、ひたいに寄せているのだろう。
6独りで春風の中に立ち、涙をぬぐい、けぶる波に寄せて東へ去らせよう。
7思う、永い昼、春はのどかで、人は疲れている、どのように過ごせばいいのか。
8静かに枕にもたれる、たくさんの鶯のさえずる声。
9夢から呼び覚まされてうんざりする、夕日は依然として花壇を照らしている。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
3人人:親しい人(通常は恋人)のこと。 5「庾信」句:庾信が「愁賦」を作ったこと。全文はいま伝わらず、ただ「誰知一寸心、乃有万斛愁」など十数句がある。葉廷珪『海録砕事』「聖賢人事部」に引用されている。 為誰:なぜ。

1弱(やわらか)い柳の千糸(あまた)の縷(えだ)、嫩(あさ)黄(きいろ)に匀(ひと)しく鴉の啼く処に遍(ひろが)る。

2寒さが羅衣(うすぎぬ)に入(しの)び春は尚(ま)だ浅い、一番(ひとしきり)の風雨(あめ)が過(よぎ)る。

3燕子に問(たず)ねよう、来た時、緑水(かわ)の橋の辺(ほと)りの路の、曾(なじみ)の画楼(たかどの)で箇(あ)の人人(ひと)に見(あ)ったか否(どう)か。

4料(きっ)と静かに雲窓(まど)を掩(し)めて、塵が哀弦危柱(こと)に満(つも)る。

 

5庾信の愁いは如許(どれほど)か、為誰(なぜ)都(いつ)も眉を著(ひそ)めて端聚(あつめ)ているのか。

6独(ひと)りで東風(はるかぜ)に立ち、涙眼(なみだ)を弾(ぬぐ)い、煙波(なみ)に寄せて東へ去らせよう。

7念(おも)う、永い昼、春は閑(のど)か、人は倦(つか)れ、如何(どのよう)に度(すご)せばいいものか。

8閑(しず)かに枕に傍(もた)れる、百囀(たくさん)の黄鸝(うぐいす)の語(こえ)。

9喚覚来(よびさまされ)れて厭厭(うんざり)、残照は依然として花塢(かだん)に。


ān gōng zǐ

1 ruò liǔ qiān mì lǚ,nèn huáng yún biàn yā tí chǔ.
2 hán rù luó yī chūn shàng qiǎn,guò yì fān fēng yǔ.
3 wèn yàn zǐ lái shí,lǜ shuǐ qiáo biān lù,céng huà lóu、jiàn gè rén rén fǒu.
4 liào jìng yǎn yún chuān,chén mǎn āi xián wēi zhù.

5 yǔ xìn chóu rú xǔ,wèi shéi dōu zháo méi duān jù.
6 dú lì dōng fēng dàn lèi yǎn,jì yān bō dōng qù.
7 niàn yǒng zhòu chūn xián,rén juàn rú hé dù.
8 xián bàng zhěn、bǎi zhuàn huáng lí yǔ.
9 huàn jué lái yàn yan,cán zhào yī rán huā wù.

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