好事近 韓元吉
汴京賜宴、聞教坊楽、有感1凝碧旧池頭、一聴管弦淒切。
2多少梨園声在、総不堪華髮。
3杏花無処避春愁、也傍野煙発。
4惟有御溝声断、似知人嗚咽。
汴京で宴を賜り、教坊楽を聞いて、感じることがあった。
1濃い碧のふるい池のほとりで、管弦の切ない音を聴く。
2この中にどれほどの梨園の音があるのだろう、すべて白髪頭には堪えられない。
3杏の花は春の愁いを避けるところがない。また野のそばには靄が立つ。
4ただお堀では流れる水によって管弦の音の途絶えるところがあり、私が嗚咽しているのを知っているかのようだ。
蔡義江『宋詞三百首全解』注:
0汴京賜宴:『金史』「交聘表」に、「大定十三年(1173)三月癸巳朔、試礼部尚書韓元吉・利州観察使鄭興等、万春節(金主完顏雍の生辰)を賀す」とある。『絶妙好詞箋』に、「按ずるに、宋の孝宗乾道九年は金の世宗の大定十三年、南澗(韓元吉の号)の汴京賜宴の詞は、この時の作であろう」とある。 1「凝碧」二句:唐の時代に、凝碧池が洛陽の禁苑にあり、安禄山が長安と洛陽を陥落させた時に、群臣をここに集めて宴会をひらいた。その時、王維は反乱軍により長安の菩提寺に捕らえられており、このことを聞いて、「私成口号誦示裴迪(ひそかに歌詞を吟じて裴迪に示した)」※、その詩に「万戸傷心生野煙、百官何日再朝天。秋槐葉落空宮裏、凝碧池頭奏管弦(万戸傷心 野煙生ず、百官 何れの日か再び天に朝せん。秋槐 望落つ 空宮の裏、凝碧池頭 管絃を奏す)」とある。 2梨園:宮廷の演劇を教習する場所。唐の明皇(玄宗)が坐部伎三百人を選び、李園で教えたので、皇帝梨園の弟子という。白居易「長恨歌」に「梨園弟子白髪新(梨園の弟子 白髪新たなり)」とある。 3野煙:平時の炊煙ではなく、戦乱による煙。王維の詩による。
※王維の詩題に「菩提寺禁、裴廸来相看、説逆賊等凝碧池上作音楽、供奉人等挙声、便一時涙下、私成口読、誦示裴廸」、拘禁されている菩提寺に、裴迪が会いにきて、「逆賊どもが凝碧池のほとりで音曲を楽しんだが、梨園の弟子たちが歌いだすと、皆どっと涙を流した」と話すので、ひそかに即興詩を作り、口ずさんで裴迪に示した、とある。
汴京にて宴を賜り、教坊楽を聞いて、感じることが有った。
1凝碧の旧い池の頭、管弦の淒切きを一聴く。
2多少の梨園の声が在るのか、総て華髪には不堪い。
3杏の花は春の愁いを避ける処が無く、也た野の傍に煙が発つ。
4惟だ御溝では声の断るところが有り、人が嗚咽しているのを知っているかの似。
hǎo shì jìn
biàn jīng cì yàn,wén jiāo fáng lè,yǒu gǎn.
1 níng bì jiù chí tóu,yì tīng guǎn xián qī qiè.
2 duō shǎo lí yuán shēng zài,zǒng bù kān huá fà.
3 xìng huā wú chù bì chūn chóu,yě bàng yě yān fā.
4 wéi yǒu yù gōu shēng duàn,sì zhī rén wū yè.
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