2022年9月3日土曜日

150賀新郎(李玉)

賀新郎  李玉

1篆縷消金鼎、酔沈沈・庭陰転午、画堂人静。
2芳草王孫知何処、惟有楊花糝径。
3漸玉枕・騰騰春醒。
4簾外残紅春已透、鎮無聊・殢酒厭厭病。
5雲鬢乱、未忺整。

6江南旧事休重省、遍天涯・尋消問息、断鴻難倩。
7月満西楼憑欄久、依旧帰期未定。
8又只恐・瓶沈金井。
9嘶騎不来銀燭暗、枉教人・立尽梧桐影。
10誰伴我、対鸞鏡。

1篆香の煙は香炉で消え、酔ってぐっすり、庭は日が高くなり、たかどのはひっそりしている。
2春の草が茂り、王孫のようなあの人はどこにいるのか分からない、ただ柳の花だけが小径に散らばっている。
3ゆっくりと寝床でだらしなく春の目覚め。
4簾の向こうにはあせた花、春はすでに行き渡り、ひがな無聊で酒に苦しみ病にうんざりする。
5豊かな髪は乱れ、まだ悦んで整える気にはならない。

6江南の思い出をまた振り返るのはやめよう。天の果てをめぐり消息をたずねたが、手紙を届けてくれる雁は見つからない。
7月が西楼に円くかかるころ、手すりに久しくもたれるが、やはり帰る時は定まらない。
8またただ瓶が井戸に沈んで、二度と会えないのを恐れる。
9馬は来ない、蠟燭は暗い、わざと私を梧桐の影に立ち尽くさせる。
10誰が私に連れ添って、鏡に向かってくれるだろう。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1篆縷:くゆる香の煙が、篆字のようだ。 金鼎:香炉。 2糝:音は「三」、上声、ちらばる。 3騰騰:だらけている。白居易「戯贈蕭処士清禅師」詩に「又有放慵巴郡守、不営一事共騰騰(又た有り 放慵たる巴郡の守、一事を営まず 共に騰騰たり)」とある。 4鎮:一日中、久しく。 殢:音は「替」、また「逆」、苦しむこと。 5忺:音は「掀」、歓ぶこと、興があること。 6倩:請う、求める。 8瓶沈金井:白居易「新楽府・井底引銀瓶」に「瓶沈簪折知奈何、似妾今朝与君別(瓶沈み簪折る 知らず 奈何せん、妾が今朝 君と別るるに似たり)」とある。 9嘶騎:いななく馬。 10鸞鏡:化粧に使う鏡。白居易「新楽府・太行路」に「何況如今鸞鏡中、妾顔未改君心改(何に況んや 如今 鸞鏡の中、妾が顏の未だ改まざるに君が心改まる)」とある。

篆縷(けむり)金鼎(こうろ)に消え、酔って沈沈(ぐっすり)庭陰(にわ)転午(ひがたか)く、画堂(たかどの)人静(ひっそり)

芳草(くさ)に王孫は何処(いずこ)(わか)らず、()楊花(やなぎのわた)だけが(こみち)(ちらば)って()る。

(ゆっくり)玉枕(ねどこ)騰騰(だらしな)く春の(めざ)め。

4簾の(むこう)には(あせ)(はな)、春は已に(いきわた)り、(ひが)な無聊で酒に(くる)しみ病に厭厭(うんざり)する。

雲鬢(かみ)は乱れ、()(よろこ)んでない

 

6江南の旧事(おもいで)()(ふるかえ)るのは(やめ)よう、天涯(てんのはて)(めぐ)り消息を尋問(たずね)たが、断鴻(かり)難倩(みつからな)い。

7月が西楼に(まる)く、(てすり)に久しく(もた)れる、依旧(やはり)帰る(とき)未定(さだまらな)い。

()()だ瓶が金井(いど)に沈むのを恐れる。

嘶騎(うま)不来(こな)い、銀燭(ろうそく)は暗い、(わざ)(わたし)を梧桐の影に立ち尽くさせ()る。

10誰が(わたし)(つれそ)って、鸞鏡(かがみ)(むか)うだろう。


hè xīn láng

1 zhuàn lǚ xiāo jīn dǐng,zuì chén chén、tíng yīn zhuàn wǔ,huà táng rén jìng.
2 fang cǎo wáng sūn zhī hé chù,wéi yǒu yang huā sǎn jìng.
3 jiàn yù zhěn、tēng tēng chūn xǐng.
4 lián wài cán hóng chūn yǐ tòu,zhèn wú liáo、tì jiǔ yàn yan bìng.
5 yún bìn luàn,wèi xiān zhěng.

6 jiāng nán jiù shì xiū zhòng shěng,biàn tiān yá、xún xiāo wèn xī,duàn hóng nán qiàn.
7 yuè mǎn xī lóu píng lán jiǔ,yī jiù guī qī wèi dìng.
8 yòu zhǐ kǒng、píng shěn jīn jǐng.
9 sī qí bù lái yín zhú àn,wǎng jiāo rén、lì jìn wú tóng yǐng.
10 shéi bàn wǒ,duì luán jìng.

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