2022年9月2日金曜日

147二郎神(徐伸)

二郎神  徐伸

1悶来弾鵲、又攪碎・一簾花影。
2漫試著春衫、還思繊手、燻徹金猊燼冷。
3動是愁端如何向。
4但怪得・新来多病。
5嗟旧日沈腰、如今潘鬢、怎堪臨鏡。
6重省、別時涙湿、羅衣猶凝。
7料為我厭厭、日高慵起、長托春酲未醒。
8雁足不来、馬蹄難駐、門掩一庭芳景。
9空佇立・尽日欄杆、倚遍昼長人静。

1もやもやして鵲を小石で弾いたら、さらに簾の花の影まで砕いてしまった。
2みだりに春の肌着を着てみると、また思い出す、あの人の細い手、燻しつくして香炉の灰は冷たくなっていたことを。
3ややもすれば愁いが沸き起こる、どうしたよかろうか。
4ただ責めている、このごろ多病なことを。
5嗟く、昔の悩み、いまの愁い、鏡をのぞくのも堪えられない。
6また思い出した、別れた時の涙のあと、うす絹にまだ残っているだろうか。
7きっと私のせいで鬱々として、日が高くなっても起きる気にもならず、いつも春の二日酔いが醒めないせいにしているだろう。
8雁に托された手紙は来ない、馬を留めるのも難しい、門で庭の景色は閉ざされている。
9むなしく佇む、ひがな手すりで、ずっともたれて、昼は永く、人は静か。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
5沈腰:沈約が台司(大臣)になりたかったが帝に採用されなかったので、地方へ出たいと願ったがそれも許されず、徐勉に手紙を書いて、自分は老いて病気になり、百日数旬(1旬は10日)、革の帯の目を動かさなくてはならなくなった、と言った故事。のちに「沈腰」で腰周りが痩せること。李煜「破陣子」詞に「一旦為臣虜、沈腰潘鬢消磨(一旦 臣虜と為り、沈腰潘鬢にして消磨す)」とある。 潘鬢:潘岳「秋興賦序」に「余 春秋三十有二にして、始めて二毛(髪の斑白たる)を見る」とあり、その賦に「斑鬢髟以承弁兮、素髪颯以垂頷(斑鬢髟れて以て弁を承け、素髪颯として以て頷に垂る)」という。「髟」は長髪の垂れるさま、「弁」は帽子の一種。のちに「潘鬢」で、鬢に白髪のまじるさまをいう。 7酲:酒を飲んでけだるい、二日酔い。 8雁足:『漢書』「蘇武伝」に「天子が上林苑で狩りをしていたら、足に帛書をくくりつけていた雁を射た。蘇武たちがある沢にいると書いてあった」とある。のちに手紙を送る者をいう。

 

1悶来(もやもや)して鵲(かささぎ)を弾(はじ)くと、又(さら)に一簾(すだれ)の花の影まで攪碎(くだ)いた。

2漫(みだ)りに春の衫(はだぎ)を試著(きてみ)ると、還(ま)た思う、繊(ほそ)い手、燻徹(いぶしつく)して金猊(こうろ)の燼(はい)は冷たかった。

3動是(ややもすれ)ば愁いが端(わ)く、如何(どう)したら向(よか)ろう。

4但(た)だ怪得(せめ)る、新来(このごろ)の多病。

5嗟く、旧日(むかし)の沈腰(なやみ)、如今(いま)の潘鬢(うれい)、鏡を臨(のぞ)くのも怎堪(たえられな)い。

6重(ま)た省(おもいだ)す、別れた時の涙の湿(あと)、羅衣(うすぎぬ)に猶(ま)だ凝(のこ)っている。

7料(きっ)と我(わたし)の為(せい)で厭厭(うつうつ)と、日が高くなっても慵起(おきな)いで、長(いつ)も春の酲(ふつかよい)が未醒(さめな)い托(せい)にしているだろう。

8雁足(てがみ)は不来(こな)い、馬蹄(うま)は難駐(とめられな)い、門で一庭(にわ)の芳景(けしき)は掩(とざ)されて。

9空しく佇立(たたず)む、尽日(ひがな)欄杆(てすり)で、倚遍(もたれつく)して昼は長く人は静か。


èr láng shén

1 mēn lái dàn què,yòu jiǎo suì、yì lián huā yǐng.
2 màn shì zhe chūn shān,hái sī xiān shǒu,xūn chè jīn ní jìn lěng.
3 dòng shì chóu duān rú hé xiàng.
4 dàn guài dé、xīn lái duō bìng.
5 jiè jiù rì shěn yāo,rú jīn pān bìn,zěn kān lín jìng.
6 zhòng shěng,bié shí lèi shī,luó yī yóu níng.
7 liào wèi wǒ yàn yan,rì gāo yōng qǐ,cháng tuō chūn chéng wèi xǐng.
8 yàn zú bù lái,mǎ tí nán zhù,mén yǎn yì tíng fāng jǐng.
9 kōng zhù lì、jìn rì lán gān,yǐ biàn zhòu cháng rén jìng.

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