2022年9月1日木曜日

144帝台春(李甲)

帝台春  李甲

1芳草碧色、萋萋遍南陌。
2暖絮乱紅、也似人・春愁無力。
3憶得盈盈拾翠侶、共携賞・鳳城寒食。
4到今来、海角逢春、天涯為客。

5愁旋釈、還似織、涙暗拭、又偸滴。
6謾佇立・倚遍危闌、尽黄昏、也只是・暮雲凝碧。
7拚則而今已拚了、忘則怎生便忘得。
8又還問鱗鴻、試重尋消息。

1草は青く、わさわさと南の路に広がる。
2暖かい柳のわたと散る花びら、やはり私と同じように、春の愁いにけだるい。
3思い出す、かんざしを拾う美しい人と、一緒に手を携えて都の寒食節を楽しんだことを。
4今や、海のかなたで春に逢い、空の果てで旅人となっている。

5愁いはしきりに除こうとしても、また織るかのよう、涙はひそかに拭っても、またひっそりと滴る。
6むだに佇む、手すりにもたれ尽くして、黄昏れてさえも、また古詩に「夕暮れの雲が集まって青い」とあったように、あの人を待ちわびる。
7捨てられるものならば今すでに捨ててしまっている、忘れられるものならばどうしてあっさりと忘れられようか。
8またさらに魚や雁に聞いて、消息を重ねて尋ねてみよう。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
3鳳城:都の街、「丹鳳城」ともいう。 8鱗鴻:魚と雁は、手紙を伝えると考えられていた。

※「拾翠」は、通りが春を楽しむ人出で混んでいて、落とした玉簪を拾うさま。

1芳草(くさ)は碧色(あお)く、萋萋(わさわさ)と南陌(みち)に遍(ひろ)がる。

2暖かい絮(わた)と乱(ち)る紅(はな)、也(やは)り人(わたし)と似て、春の愁いに力無(けだる)い。

3憶得(おもいだ)す、翠(かんざし)を拾う盈盈(うつく)しい侶(つれ)と、共(とも)に携(てをつな)いで鳳城(みやこ)の寒食を賞(たのし)んだ。

4到今来(いま)や、海角(うみのはて)で春に逢い、天涯(そらのはて)で客(たびびと)と為る。

 

5愁いは旋(しきり)に釈(のぞこ)うとしても、還(ま)た織るかの似(よう)、涙は暗かに拭っても、又(ま)た偸(ひっそり)と滴(したた)る。

6謾(むだ)に佇立(たたず)む、危闌(てすり)に倚遍(もたれつく)して、黄昏て尽(さえ)も、也(ま)た暮(ゆうぐれ)の雲が凝(あつま)って碧いと只是(ばかり)に。

7拚(す)てられるもの則(なら)ば而今(いま)已に拚了(すててしま)っている、忘れられるもの則(なら)ば怎生(どうし)て便(あっさり)と忘得(わすれられ)ようか。

8又(ま)た還(ま)た鱗(うお)や鴻(かり)に問(たず)ねて、消息を重ねて尋ねて試(みよ)う。


dì tái chūn

1 fang cǎo bì sè,qī qī biàn nán mò.
2 nuǎn xù luàn hóng,yě sì rén、chūn chóu wú lì.
3 yì dé yíng yíng shí cuì lǚ,gòng xié shǎng、fèng chéng hán shí.
4 dào jīn lái,hǎi jiǎo féng chūn,tiān yá wèi kè.

5 chóu xuàn shì,hái sì zhī,lèi àn shì,yòu tōu dī.
6 mán zhù lì、yǐ biàn wēi lán,jìn huáng hūn,yě zhǐ shì、mù yún níng bì.
7 pīn zé ér jīn yǐ pīn liǎo,wàng zé zěn shēng biàn wàng dé.
8 yòu hái wèn lín hóng,shì chóng xún xiāo xī.

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