2022年8月28日日曜日

124石州慢(賀鋳)

石州慢  賀鋳

1薄雨收寒、斜照弄晴、春意空闊。
2長亭柳色才黄、倚馬何人先折。
3煙橫水漫、映帯幾点帰鴻、平沙消尽龍荒雪。
4猶記出関来、恰如今時節。

5将発。
6画楼芳酒、紅涙清歌、便成軽別。
7回首経年、杳杳音塵都絶。
8欲知方寸、共有幾許新愁。
9芭蕉不展丁香結。
10憔悴一天涯、両厭厭風月。

1霧雨で寒さが消え、夕陽が晴れを弄び、春の気配が広がる。
2駅の柳の色はようやく黄くなり、馬のそばで誰が先に折るのだろう。
3靄が横たわり水が満ち、幾羽かの帰ってきた雁の姿を映している、砂漠では辺塞の雪もすっかり消えた。
4まだ関を出た時のことを、まるで今この時のように覚えている。

5いましも旅立とうという時。
6たかどので酒を飲み、涙ながらに歌ってくれた、そうしてあっけなく別れた。
7昔を振り返ると、遙か遠いことのようだ、便りはすべて絶えてしまった。
8知りたい、心にはあわせてどのくらい新しい愁いがあるのか。
9芭蕉が開かないように、ライラックのつぼみが密集しているように、心は結ぼれている。
10 独り天のかたすみで憔悴し、二人離れて風月に鬱々としている。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
2倚馬:あわただしく別れるさま。 3龍荒:辺塞の外をいう。王灼『碧鶏漫志』に「賀方回『石州慢』の旧稿を見たことがある。『風色収寒、雲影弄晴』を『薄雨収寒、斜照弄晴』に改めていた。また『氷垂玉箸、向午滴瀝檐楹、泥融消尽墻陰雪』を『煙橫水際、映帯幾点帰鴻、東風消尽龍沙雪』に改めていた」とある。 9「芭蕉」句:李商隠「代贈」詩に「芭蕉不展丁香結、同向春風各自愁(芭蕉展かず 丁香結ぶ、同に春風に向かいて各自愁う)」とある。丁香花(ライラック、リラ)はつぼみが密集しているので、愁いで心がむずぼれている喩えとする。

薄雨(きりさめ)で寒さが()え、斜照(ゆうひ)が晴れを(からか)い、春意(はるのけはい)空闊(ひろが)る。

長亭(えき)の柳の色は(ようや)く黄くなり、馬に(もた)れて何人(だれ)が先に折るのだろう。

(もや)が橫わり水が()ち、幾点(いくわ)か帰ってきた(かり)映帯(うつ)している、平沙(さばく)では龍荒(へんさい)の雪も消尽(すっかりきえ)た。

()だ関を出来()たころを、恰如(まる)で今この時節(とき)のように(おぼ)えている。

 

(いまし)(たびだ)つ。

画楼(たかどの)での芳酒(さけ)紅涙(なみだ)清歌(うた)便(そうし)(あっけな)い別れに()った。

経年(むかし)回首(ふるかえ)ると、杳杳(はるかとお)音塵(たより)(すべ)絶えた

欲知(しりた)い、方寸(こころ)には(あわせ)幾許(どのくらい)の新しい愁いが有るか。

9芭蕉は不展(ひらかな)い、丁香(ライラック)は結ぶ。

10 (ひと)り天涯で憔悴し、(ふた)り風月に厭厭(うつうつ)となる。


shí zhōu màn

1 bó yǔ shōu hán,xié zhào nòng qíng,chūn yì kōng kuò.
2 cháng tíng liǔ sè cái huáng,yǐ mǎ hé rén xiān zhé.
3 yān héng shuǐ màn,yìng dài jǐ diǎn guī hóng,píng shā xiāo jìn lóng huāng xuě.
4 yóu jì chū guān lái,qià rú jīn shí jié.

5 jiāng fā.
6 huà lóu fāng jiǔ,hóng lèi qīng gē,biàn chéng qīng bié.
7 huí shǒu jīng nián,yǎo yǎo yīn chén dōu jué.
8 yù zhī fang cùn,gòng yǒu jǐ xǔ xīn chóu.
9 bā jiāo bù zhǎn ding xiāng jié.
10 qiáo cuì yì tiān yá,liǎng yàn yan fēng yuè.

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