2022年8月26日金曜日

107解語花(周邦彦)

解語花  周邦彦

上元

1風銷絳蠟、露浥紅蓮、灯市光相射。
2桂華流瓦、繊雲散・耿耿素娥欲下。
3衣裳淡雅、看楚女繊腰一把。
4簫鼓喧・人影参差、満路飄香麝。

5因念都城放夜、望千門如昼、嬉笑遊冶。
6鈿車羅帕、相逢処・自有暗塵随馬。
7年光是也、惟只見、旧情衰謝。
8清漏移・飛蓋帰来、従舞休歌罷。

上元

1風は赤い蠟燭を消し、露は赤い花びらを湿らせ、上元節の幻灯市は光であふれている。
2月明かりが屋根に流れ、うすい雲が消えて、皎々と明るく、素娥が下りてこようとしているようだ。
3衣裳は薄く、楚の娘たちの一握りできそうな細い腰が見える。
4簫や鼓など鳴り物がやかましく、人影が入り乱れて、道いっぱいに香りが漂っている。

5そこで懐かしくなった、都での上元の夜、どの家も昼ように明るく、人々は笑いながら遊んでいた。
6飾り立てた車と絹のハンカチ、あの人と出会うところでは、おのずと土埃が馬のあとに立った。
7風景は変わらない、ただ思うだけだ、かつての思いは枯れてしまった、と。
8夜がふけて、車を急がせて帰る、舞歌はやめさせておけばいい。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1絳蠟・紅蓮:赤い蝋燭とハスの花の提灯。「焔蠟」「烘炉」とするテキストもある。「烘炉」は花提灯のこと。 2桂華:月光をいう。 素娥:嫦娥の別称、ここは月をいう。 5放夜:宋代の都の大通りは、平日の夜間は通行禁止で、正月十五夜だけ解放された。 6鈿車:金の花を象眼して飾った車、女性が乗った。 暗塵随馬:蘇味道「観灯」詩に「暗塵随馬去、明月遂人来(暗塵 馬に随いて去り、明月 人に遂いて来たる)」とある。 7是也:依然として。

上元

 

1風は絳(あか)い蠟(ろうそく)を銷(け)し、露は紅い蓮(はなちょうちん)を浥(しめら)せ、灯市(いち)は光で相射(あふれ)る。

2桂華(つきあかり)が瓦(やね)に流れ、繊(うす)い雲が散(き)え、耿耿(あかあか)と素娥が下りよう(欲)とする。

3衣裳は淡雅(うす)く、楚の女(むすめ)たちの一把(にぎ)れそうな繊(ほそ)い腰が看(み)える。

4簫鼓(なりもの)が喧(やかま)しく、人影が参差(いりみだ)れて、満路(みちいっぱい)に香麝(かおり)が飄う。

 

5因(そこ)で念(おも)う、都城(みやこ)の放夜(じょうげんのよる)、望(み)れば千門(どのいえ)も昼の如(よう)、嬉笑(わら)って遊冶(あそ)ぶ。

6鈿車(くるま)と羅帕(ハンカチ)と、相逢(であ)う処では自(おのず)と暗塵(つちぼこり)が馬に随(つ)れて有(た)って。

7年光(けしき)は是也(かわらな)い、惟只(た)だ見(おも)う、旧情(かつてのおもい)は衰謝(かれ)た。

8清漏(よる)が移(ふ)け、飛蓋(はやいくるま)で帰来(かえ)る、舞歌を休罷(やめ)るに従(まか)せよう。


jiě yǔ huā

shàng yuan

1 fēng xiāo jiàng là,lù yì hóng lián,dēng shì guāng xiāng shè.
2 guì huá liú wǎ,xiān yún sàn、gěng gěng sù é yù xià.
3 yī cháng dàn yǎ,kàn chǔ nǚ xiān yāo yì bǎ.
4 xiāo gǔ xuān、rén yǐng cēn cī,mǎn lù piāo xiāng shè.

5 yīn niàn dū chéng fàng yè,wàng qiān mén rú zhòu,xī xiào yóu yě.
6 diàn chē luó pà,xiāng féng chù、zì yǒu àn chén suí mǎ.
7 nián guāng shì yě,wéi zhǐ jiàn,jiù qíng shuāi xiè.
8 qīng lòu yí、fēi gài guī lái,cóng wǔ xiū gē bà.

0 件のコメント:

コメントを投稿