其三
1英英白龍孫、〔鄭仁挙、次皐〕
2眉目古人気。
3拮据営数椽、
4下簾草生砌。
5文章作逕庭、
6功用見造次。
7無庸垂罄嗟、
8遺安鹿門意。
杜甫の「長歌 意は極まり無し、好し老夫が為に聴け」を以て韻と為し、沔鄂の親戚友人に別れ奉る。
其三
1英英たる白龍の孫、〔鄭仁挙、次皐〕
2眉目は古人の気がある。
3拮据しくて椽数を営え、
4簾を下したまま、砌には草が生えている。
5文章は逕庭たものを作り、
6功用は造次にも見れる。
7垂罄を嗟くのは無庸だ、
8(子孫に)遺安すと鹿門(山に入った龐徳公の)意があるではないか。
1英英:すぐれたさま。 白龍:伝説中の白い龍。 鄭仁挙、次皐:未詳。 3拮据:一生懸命はたらくこと。『詩経』豳風「鴟鴞」に「予手拮据」とある。 4下簾:生業を休んで家に閉じこもる。『漢書』「王貢両龔鮑伝」に「終君平卜筮於成都市、……裁日閲数人、得百銭、足自養、則閉肆下簾、而授老子」とある。 5逕庭:かけ離れていること。『荘子』「逍遙遊」に「吾聞言於接輿、大而無当、往而不返。吾驚怖其言猶河漢之無極也。大有逕庭、不近人情焉」とある。 6造次:とっさの間。ごく短い時間。『論語』「里仁」に「君子無終食之間違仁、造次必於是、顛沛必於是」とある。 7無庸:~しなくてよい。『左伝』隠公元年に「無庸、将自及」とある。 垂罄嗟:貧乏を嘆く。磬は、古代の矩形の楽器。「室は磬を懸けるが如し」は、磬の形の屋根がついているだけで室内に物がなにもなく、とても貧窮しているさま。『国語』「魯語上」に「室如懸磬、野無青草、何恃而不恐」とある。 8「遺安」句:鹿門山に薬を採りに行って帰らなかった龐徳公の故事。『後漢書』「逸民伝」に「龐公曰、世人皆遺之以危、今独遺之以安、雖所遺不同、未為無所遺也。(劉)表歎息而去、後遂携其妻子登鹿門山、因采薬不反」とある。
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