2022年8月18日木曜日

079阮郎帰(秦観)

阮郎帰  秦観

1湘天風雨破寒初、深沈庭院虚、麗譙吹罷小単于、迢迢清夜徂。

2郷夢断、旅魂孤、崢嶸歳又除。
3衡陽猶有雁伝書、郴陽和雁無。

1湘水の空に風が吹き雨が降り、寒さがぬるみはじめた、奥深い庭は人気無く、物見やぐらで吹かれていた「小単于」の曲調もやみ、長い夜がふけてゆく。

2帰郷の夢は断え、旅人の魂は孤独で、苦しくも歳はまた暮れようとしている。
3衡陽にはまだ手紙を伝える雁がくるが、郴陽には雁さえも来ない。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1麗譙:美しい城門の上の物見やぐら。 小単于:唐の「大角曲」中の「小単于」の曲調。 徂:過ぎていった。 2「崢嶸」句:杜甫の原詩の句を用いている。「崢嶸」はもとは険しいの意だが、過酷、苦しいの意に広く使っている。 3「衡陽」句:衡陽に回雁塔があり、雁は南に飛んで、衡陽まで来ると止まると言われている。 郴陽:今の湖南郴県、衡陽より南。 和:~でさえ。

1湘の天(そら)に風と雨、寒さを破り初めた、深沈(おくふか)い庭院(にわ)は虚(ひとけな)く、麗譙(ものみやぐら)で小単于を吹き罷(おわ)り、迢迢(なが)い清夜(よる)が徂(ふ)ける。

 

2郷(ふるさと)の夢は断え、旅の魂は孤(ひと)り、崢嶸(くるし)くも歳(とし)は又(ま)た除(く)れる。

3衡陽には猶(ま)だ書(てがみ)を伝える雁が有(い)る、郴陽には雁さえ(和)無(いな)い。


ruǎn láng guī

1 xiāng tiān fēng yǔ pò hán chū,shēn chén tíng yuàn xū,lì qiáo chuī bà xiǎo chán yú,tiáo tiáo qīng yè cú.

2 xiāng mèng duàn,lǚ hún gū,zhēng róng suì yòu chú.
3 héng yáng yóu yǒu yàn chuán shū,chēn yáng hé yàn wú.

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