2022年8月10日水曜日

063水調歌頭(蘇軾)

水調歌頭  蘇軾

丙辰中秋、歓飲達旦、大酔、作此篇、兼懐子由。

1明月幾時有、把酒問青天。
2不知天上宮闕、今夕是何年。
3我欲乗風帰去、惟恐瓊楼玉宇、高処不勝寒。
4起舞弄清影、何似在人間。

5転朱閣、低綺戸、照無眠。
6不応有恨、何事長向別時円。
7人有悲歓離合、月有陰晴円缺、此事古難全。
8但願人長久、千里共嬋娟。

丙辰の中秋、朝まで痛飲し、大いに酔い、この作品を作り、あわせて子由を懐しむ。

1明月はいつからあるのですか、と酒をって青天に問う。
2分からない、天上の宮殿は、今宵いったい何年なのか。
3私は風に乗って帰りたいが、月のお屋敷は高いからきっと寒さにたえられないだろうことが、心配だ。
4舞いだして影とたわむれる、どうして月の世界もこの世にいるのと同じだと言えようか。

5月はたかどのを巡り、部屋の前に落ち、眠れない私を照らす。
6恨みがあるはずもないのに、なぜいつも別れの時にわざわざ丸くなるのか。
7人には悲しみと歓び、出合いと別れが有り、月には曇りと晴れ、満ち欠けがある。このことは昔から完全にし難いことだ。
8ただ願うのは、彼が安らかで、千里のかなたでこの美しい月を共に愛でていてほしい、ということだけ。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
0丙辰:宋の神宗の熙寧九年(1076)。 子由:蘇軾の弟蘇轍、字は子由。1「明月」二句:李白「把酒問月」詩に「青天有月来幾時、我今停杯一問之(靑天に月有りて来のかた幾時ぞ、我 今 杯を停めて之に一問す)」とある。 3瓊楼玉宇:美玉で造った楼台家屋、伝説中の月にある広寒宮。 5綺戸:閨房の刺繍のある戸。 8千里共嬋娟:謝荘「月賦」に「隔千里兮共明月(千里を隔てて明月を共にす)」とある。「嬋娟」は美しいようす、美しいもの、ここは月をいう。

丙辰の中秋、(よろこ)んで飲んで(あさ)に達した、大いに酔い、此の篇を作り、兼ねて子由を懐しむ。


1明月は幾時(いつ)から有るのか、酒を()り青天に問う。

不知(わからな)い、天上の宮闕(きゅうでん)は、今夕、(いった)い何年なのか。

3我は風に乗って帰り去りたい()が、()だ恐れる、瓊楼玉宇(つきのやしき)は、高処で寒さに不勝(たえられな)いことを。

起舞(まいだ)して清影(かげ)を弄ぶ、(どうし)人間(このよ)()るに似ようか。

 

朱閣(たかどの)(めぐ)り、綺戸(へや)()ち、無眠(ねむれな)いわたしを照らす。

6恨みが有る不応(はずもな)いのに、何事(なぜ)(いつ)も別れの時()(まどか)なのか。

7人には悲歓と離合が有り、月には陰晴と円缺(みちかけ)が有る、()の事は(むかし)から(まっとう)し難い。

()だ願う、(かれ)長久(やすらか)に、千里で嬋娟(つき)を共にせん、と。


shuǐ diào gē tóu

bǐng chén zhōng qiū,huān yǐn dá dàn,dà zuì,zuò cǐ piān,jiān huái zǐ yóu.

1 míng yuè jǐ shí yǒu,bǎ jiǔ wèn qīng tiān.
2 bù zhī tiān shàng gong què,jīn xī shì hé nián.
3 wǒ yù chéng fēng guī qù,wéi kǒng qióng lóu yù yǔ,gāo chù bú shèng hán.
4 qǐ wǔ nòng qīng yǐng,hé sì zài rén jiān.

5 zhuǎn zhū gé,dī qǐ hù、zhào wú mián.
6 bù yīng yǒu hèn,hé shì cháng xiàng bié shí yuán.
7 rén yǒu bēi huān lí hé、yuè yǒu yīn qíng yuán quē、cǐ shì gǔ nán quán.
8 dàn yuàn rén cháng jiǔ,qiān lǐ gòng chán juān。

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