2021年10月11日月曜日

白石詩008待千巖(其二)

待千巖

其二

1若人金石心、
2試命洞庭浪。
3伝聞下巴陵、
4瀝酒喜無恙。
5我行丹楓林、
6屢騁白蘋望。
7烏鵲不可嗔、
8論功当坐上。

千巖を待つ

其二

1(千巖翁は)若人(くんし)のような金石(かた)い心で、

2命(うんめい)を試して、洞庭の浪にこぎだされた。

3伝え聞くところでは、巴陵を下(くだ)り、

4酒(おみき)を瀝(そそ)いで無恙(ぶじ)を喜ばれたそうだ。

5我は丹(いろづ)いた楓の林を行き、

6白い蘋(うきくさ)のあたりを屢(しばし)ば騁望(ながめや)る。

7烏鵲(かささぎ)なぞアテにならぬと嗔(しか)るのは不可(いけな)い、

8論功からいえば上(かみざ)に坐(すわ)らせる当(べき)だ。


1若人:このような人。君子をいう。『論語』「憲問」に「君子哉若人、尚徳哉若人」とある。 3巴陵:今の岳陽。 5「我行」句:『楚辞』「招魂」に「湛湛江水兮上有楓」とある。 6「屢騁」句:『楚辞』「湘夫人」に「白蘋兮騁望」とある。 7「烏鵲」句:カササギが鳴くと、旅人が帰る吉兆と言われる。『西京雑記』に「乾鵲噪而行人至」、仇注に「杜詩、待弟不至、遂嗔烏鵲難憑矣」とあり、ここは逆の意で用いた。

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