2021年3月11日木曜日

山谷詩1508

1508以椰子小冠送子予

  椰子の小冠を以て子予に送る

1漿成乳酒醺人酔   漿 乳酒を成して人を醺じて酔わしむ
2肉截鵝肪上客盤   肉は鵝肪を截って客盤に上す
3有核如匏可彫琢   核有り匏の如くして彫琢すべし
4道装宜作玉人冠①  道装 宜しく玉人の冠と作すべし

【通釈】

漿(液体)は乳酒(馬肉と葡萄で作った酒の名)となり、人を酔わせる。果肉は鵝肪(鵞鳥の白い脂肪)を切って客人の盤に並べたよう。タネは匏(ひさご)のように大きく、彫刻することができる。道装(道教徒や仏教徒の装束)をする時には、玉人(位の高い人)の冠にしてください。

【任淵注】

①『交州記』に「椰子の中には漿(液体)があり、これを飲むと酔える」とある。『図経本草』に「椰子は嶺南の州郡に生じる。実は大きく瓠ほどで、殻はまるく堅い。中に果肉があり、白くて豚の脂肪のようで、厚さは半寸ばかり。味は胡桃にも似ている。果肉の中には漿があり、乳のようで、これを飲むと涼しく、気が醺じる(酔う)」[1]とある。老杜の詩に「山瓶の乳酒 青雲より下る」とある。退之の詩に「鵝肪 佩璜を截る」とある。

【補注】

[1]『大観本草』巻十四「木部下品」の「椰子皮」条と文字にやや異同がある。『大観本草』では「図経曰、椰子、出安南、今嶺南州郡皆有之。木似桄榔無枝条、高数丈。葉在木末如束蒲。実如挂物。実外有粗皮,如棕包。次有殼、円而且堅。里有膚至白如豬肪、濃半寸許、味亦似胡桃。膚裏有漿四・五合如乳、飲之冷而氛醺。人多取殼為器、甚佳。不拘時月採、其根皮用。南人取其肉、糖飴漬之、寄至北中作果、味甚佳也」とある。

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