2022年7月29日金曜日

015木蘭花(晏殊)

木蘭花  晏殊

1燕鴻過後鶯帰去、細算浮生千万緒。
2長於春夢幾多時、散似秋雲無覓処。

3聞琴解佩神仙侶、挽断羅衣留不住。
4勧君莫作独醒人、爛酔花間応有数。

1燕と雁が去って鶯がもどってきた、こまかに数えてみれば、この浮世で千万の出来事があった。
2春の夢と比べてどれほど長かっただろう、秋の雲にも似て再び尋ねるすべもなく別れたのだった。

3琴の音を聴いて佩玉を解いた神仙のような伴侶、薄絹の衣をひいて引き留めることもできずに。
4独り覚醒した人でいるなんてやめたまえ、花間で酔い潰れる、それがきっと定めだ。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
2「長於春夢」2句:白居易の「花非花」詩に「来如春夢不多時、去似朝雲無覓処(来ること春夢の如く幾多の時ぞ、去ること朝雲に似て覓むる処なし)」とある。3聞琴:卓文君の故事。寡婦になって実家に戻っていた時、司馬相如の琴の音に誘われ、夜、駆け落ちした。『史記』「司馬相如列伝」に見える。 解佩:江妃(二人の神女)が、江のほとりに遊び、鄭交甫と出会って悦び、佩玉を解いて贈った故事。『列仙伝』に見える。 神仙侶:幸福な伴侶のたとえ。 4独醒人:『楚辞』「漁父」に「屈原曰く、『世を挙げて皆濁り我独り清し、衆人皆酔い我独り醒めたり、是を以て放たらる』」とある。 数:定数、気数、定められた運命。

1燕と(かり)(すぎ)た後、鶯が帰り去る、(こま)かに(かぞえ)てみれば、浮生(このよ)には千万(あまた)(できごと)

2春の夢より()幾多(どれほど)か長い時、秋の雲の(よう)(わか)れた、(たず)ねる処も無く。

 

3琴を聞いて(おびたま)を解いた神仙のような(あのひと)羅衣(うすぎぬ)挽断()いて留不住(とめられな)った。

4君に勧める、独り()めた人と()るのは(やめたま)え、花間に爛酔(でいすい)する、(きっ)とそれが有数(さだめ)だ。


mù lán huā

1 yān hóng guò hòu yīng guī qù,xì suàn fú shēng qiān wàn xù.
2 cháng yú chūn mèng jǐ duō shí,sàn sì qiū yún wú mì chù.

3 wén qín jiě pèi shén xiān lǚ,wǎn duàn luó yī liú bú zhù.
4 quàn jūn mò zuò dú xǐng rén,làn zuì huā jiān yīng yǒu shù.

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