2022年7月27日水曜日

002木蘭花(銭惟演 )

木蘭花  銭惟演

1城上風光鶯語乱、城下煙波春拍岸。
2緑楊芳草幾時休、涙眼愁腸先已断。

3情懐漸覚成衰晩、鸞鏡朱顔驚暗換。
4昔年多病厭芳尊、今日芳尊惟恐浅。

1空は明るく晴れて鶯が鳴き乱れ、岸辺は春の水が波打ち靄っている。
2柳と若草の緑が、どこまでも続く。涙ではらわたは千切れんばかり。

3気持ちはすっかり老いてしまった。鏡に映る顔もめっきり老けた。
4昔は病気がちでひかえていた酒が、今は足りないことが心配だ。

蔡義江『宋詞三百首全解』注:
3鸞鏡:伝説で、罽賓(漢代、西域にあった国)の王が一羽の鸞を捕まえたが、三年鳴かなかった。仲間を見ると鳴くと聞いて鏡を見せたところ、天を衝くほどに悲しく鳴いて、そのまま死んでしまった。後に鏡を「鸞鏡」と呼ぶようになった。 4芳尊:美酒を盛った盃。「尊」は「樽」と同じ。

 

城上(まちのなか)風光(はれ)て鶯の(さえずり)がいり乱れ、城下(まちのそと)煙波(もや)っている、春のかわが岸を()って。

緑楊(やなぎ)芳草(わかくさ)幾時(いつ)休むのだろう、涙眼(なみだ)愁腸(はらわた)が先に()う断たれそうだ。

 

情懐(きもち)(なんだ)衰晩(おとろえ)(しま)ったように(おも)う、鸞鏡(かがみ)にうつる朱顔(わかわかしいかお)暗換(ふけこん)でいて驚く。

昔年(むかし)多病(びょうきがち)芳尊(さけ)(とおざけ)ていたが、今日(いま)芳尊(さけ)(たりな)いこと(だけ)(しんぱい)だ。


mù lán huā 

1 chéng shàng fēng guāng yīng yǔ luàn,chéng xià yān bō chūn pāi àn.
2 lǜ yáng fang cǎo jǐ shí xiū,lèi yǎn chou cháng xiān yǐ duàn.

3 qíng huái jiàn jué chéng shuāi wǎn,luán jìng zhū yán jīng àn huàn. 
4 xī nián duō bìng yàn fāng zūn,jīn rì fāng zūn wéi kǒng qiǎn.

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