賦潭州紅梅
1人繞湘皋月墜時。
2斜横花樹小、浸愁漪。
3一春幽事有誰知。
4東風冷、香遠茜裙帰。
5鷗去昔遊非。
6遙憐花可可、夢依依。
7九疑雲杳断魂啼。
8相思血、都沁緑筠枝。
淳熙十三年(1186)、三十二歳の作。 0潭州:いまの湖南省長沙市。 紅梅:范成大『梅譜』に「紅梅標格是梅、而繁密則如杏。其種来自閩・湘、有福州紅・潭州梅・邵武紅等号」とある。 1湘:湘江。湖南を流れる。 皋:岸。 2斜横:梅の枝のようす。林逋「梅花」詩に「疏影横斜水清浅、暗香浮動月黄昏」とある。 4茜裙:赤いもすそ、スカート。女性を指す。ここは紅梅の喩え。 6可可:かすかなさま。無名氏「漁家傲」詞に「雪点江梅才可可、梅心暗弄繊繊朵」とある。 7九疑:九疑山。湖南寧遠県南にある。 断魂啼:任昉『述異記』に、帝舜が南巡して、九疑山で崩御し、ここに葬られた。二妃娥皇・女英はこれを聞いて、湘水の浜で泣いたところ、涙が竹をまだらに染めた、とある。のちに二妃は湘水に身を投げた。 8緑筠:綠竹。
1人繞湘皋月墜時。
2斜横花樹小、浸愁漪。
3一春幽事有誰知。
4東風冷、香遠茜裙帰。
5鷗去昔遊非。
6遙憐花可可、夢依依。
7九疑雲杳断魂啼。
8相思血、都沁緑筠枝。
潭州の紅梅を賦む
1人は湘(江)の皋を繞る、月が墜る時。
2斜めに横へと花をつけた樹は小さく、愁いの漪に浸っている。
3一春の幽事を誰か知っているひとは有るだろうか。
4東風は冷たく、香は遠く茜裙は帰る。
5鷗は去り、昔の遊びも非い。
6遙かに憐れむ、花は可可、夢は依依。
7九疑(山)の雲は杳い、魂を断たんばかりに啼く。
8相思の血(涙)は、都て緑筠の枝に沁みて。
淳熙十三年(1186)、三十二歳の作。 0潭州:いまの湖南省長沙市。 紅梅:范成大『梅譜』に「紅梅標格是梅、而繁密則如杏。其種来自閩・湘、有福州紅・潭州梅・邵武紅等号」とある。 1湘:湘江。湖南を流れる。 皋:岸。 2斜横:梅の枝のようす。林逋「梅花」詩に「疏影横斜水清浅、暗香浮動月黄昏」とある。 4茜裙:赤いもすそ、スカート。女性を指す。ここは紅梅の喩え。 6可可:かすかなさま。無名氏「漁家傲」詞に「雪点江梅才可可、梅心暗弄繊繊朵」とある。 7九疑:九疑山。湖南寧遠県南にある。 断魂啼:任昉『述異記』に、帝舜が南巡して、九疑山で崩御し、ここに葬られた。二妃娥皇・女英はこれを聞いて、湘水の浜で泣いたところ、涙が竹をまだらに染めた、とある。のちに二妃は湘水に身を投げた。 8緑筠:綠竹。
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