2023年1月17日火曜日

白石詩095嘉泰壬戌上元日・・①

嘉泰壬戌上元日訪全老於淨林広福院観沈伝師碑隆茂宗画贈詩〈見咸淳臨安志〉

其一

1深衣跨羸驂、
2杳杳春山路。
3入寺君未知、
4閑看移桂樹。

嘉泰壬戌の上元の日、全老を淨林広福院訪ね、沈伝師の碑と隆茂宗の画を観て詩を贈った。〈咸淳臨安志に見える〉

 

其一

深衣(れいふく)羸驂(やせうま)に跨ってきた、

杳杳(ほのぐら)い春の山路。

3寺に入ったが君は未知(きづかな)い、

(しずか)桂樹(つき)(のぼ)るのを看ている。


嘉泰二年(1202)、四十八歳の作。 0『咸淳臨安志』巻七十八「淨林広福院」に「慶元三年楊開府移請為菴額、主僧可全創松関、南泉、芳桂為留憩之地」とあり、この詩が載せられる。 全老:主僧の可全のこと。 沈伝師:唐の貞元二十一年の進士。書を善くした。『旧唐書』『新唐書』に伝がある。欧陽脩『集古録』巻八に、沈伝師の手になる韓愈「羅池廟碑」「黄陵廟碑」が伝存する、とある。 隆茂宗:僧の梵隆のこと。『図絵宝鑑』巻四に「僧梵隆、字茂宗、号無住、呉興人、善白描人物山水、師李伯時、高宗極喜其画、毎見輒品題之、然気韻筆法、皆不迨龍眠」とある。 1深衣:上衣と下裳がつながっている服。古代の諸侯、大夫、士家の日常の服、庶人の礼服。 羸驂:痩せた馬。 4桂樹:月には桂の樹があると考えられていた。

0 件のコメント:

コメントを投稿