項里項王之里也在山陰西南二十余里地多楊梅苔梅皆妙天下王性之賦項里楊梅云只今枝頭万顆紅猶似咸陽三月火予近得苔梅一株古怪特甚為作七言
1旧国婆娑幾樹梅、
2将軍逐鹿未帰来。
3江東父老空相憶、
4枝上年年長緑苔。
紹熙四年(1193)、三十九歳の作。 0項里:浙江省紹興の西南二十里にある。項羽が流寓した所という。 楊梅:ヤマモモ。陸游に「項里観楊梅」四首があり、其一に「山前五月楊梅市、渓上千年項羽祠」とある。 苔梅:枝や幹に苔がついている梅の樹。范成大「梅譜」に「古梅会稽最多」という。 王性之:王銍、字は性之、雪渓先生と呼ばれた。その『雪渓集』巻二「会稽楊梅雄天下其佳者皆出項里相伝項羽郷里也験図志信然戯作楊梅詩供作者一笑耳」に「請看枝頭万点火、猶是咸陽三月紅」とある。 咸陽三月火:『史記』「項羽本紀」に「項羽引兵西屠咸陽、殺秦降王子嬰、焼秦宮室、火三月不滅」とある。 1婆娑:舞うさま。また衰えたさま。梅の枝をいう。 2逐鹿:天下を狙うこと。『史記』「淮陰侯列伝」に「秦 失其鹿、天下共逐之」とあり、鹿は帝位の喩え。 3江東父老:項羽が漢軍に負けて南下した時、長江の烏江の亭長に「江東は小さな所ですが土地は千里あり、万の人が住んでいます、彼の地ではまた王になるには十分でしょう」と舟で渡ることを勧められたが、「天が我を滅ぼすのに何故渡れるだろうか。江東の子弟八千人を率いてここから西へ出発し、今一人として帰る者が居ない。たとえ江東の父兄が哀れんで私を王にしようとも、私に何の面目があろうか。たとえ彼らがそれを言わなくとも、どうして私一人が心に恥を感じずにいられようか」と断り、自刎した故事。『史記』「項羽本紀」に見える。
4枝上年年長緑苔。
項里
項里は項王の里である。山陰の西南二十余里に在る。地には楊梅・苔梅が多く、皆な天下に妙ている。王性之が項里の楊梅を賦って云った、「只今 枝頭の万顆の紅、猶で咸陽の三月の火の似」と。予は近ろ苔梅一株を得たが、古怪ていること特甚しい。為で七言を作った。
1旧き国の婆娑した幾樹の梅、
2将軍は鹿を逐って未帰来い。
3江東の父老は空しく相憶う、
4枝上は年年、長に緑に苔むしている。
紹熙四年(1193)、三十九歳の作。 0項里:浙江省紹興の西南二十里にある。項羽が流寓した所という。 楊梅:ヤマモモ。陸游に「項里観楊梅」四首があり、其一に「山前五月楊梅市、渓上千年項羽祠」とある。 苔梅:枝や幹に苔がついている梅の樹。范成大「梅譜」に「古梅会稽最多」という。 王性之:王銍、字は性之、雪渓先生と呼ばれた。その『雪渓集』巻二「会稽楊梅雄天下其佳者皆出項里相伝項羽郷里也験図志信然戯作楊梅詩供作者一笑耳」に「請看枝頭万点火、猶是咸陽三月紅」とある。 咸陽三月火:『史記』「項羽本紀」に「項羽引兵西屠咸陽、殺秦降王子嬰、焼秦宮室、火三月不滅」とある。 1婆娑:舞うさま。また衰えたさま。梅の枝をいう。 2逐鹿:天下を狙うこと。『史記』「淮陰侯列伝」に「秦 失其鹿、天下共逐之」とあり、鹿は帝位の喩え。 3江東父老:項羽が漢軍に負けて南下した時、長江の烏江の亭長に「江東は小さな所ですが土地は千里あり、万の人が住んでいます、彼の地ではまた王になるには十分でしょう」と舟で渡ることを勧められたが、「天が我を滅ぼすのに何故渡れるだろうか。江東の子弟八千人を率いてここから西へ出発し、今一人として帰る者が居ない。たとえ江東の父兄が哀れんで私を王にしようとも、私に何の面目があろうか。たとえ彼らがそれを言わなくとも、どうして私一人が心に恥を感じずにいられようか」と断り、自刎した故事。『史記』「項羽本紀」に見える。
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