花犯 周密
水仙花1楚江湄、湘娥再見、無言灑清涙。
2淡然春意。
3空独倚東風、芳思誰寄。
4凌波路冷秋無際、香雲随歩起。
5漫記得・漢宮仙掌、亭亭明月底。
6氷糸写怨更多情、騷人恨、枉賦芳蘭幽芷。
7春思遠・誰嘆賞・国香風味。
8相将共・歳寒伴侶。
9小窓浄、沈煙熏翠袂。
10幽夢覚、涓涓清露、一枝灯影裏。
水仙の花
1楚江の岸、女神が再び現れて、無言で涙を注ぐ。
2淡い春の気配。
3むなしく独りで春風にもたれ、思いを誰に寄せているのか。
4歩く路は春なのに冷たい秋の気配が限りなく、雲が歩みに随って立つ。
5みだりに思い出す、漢の宮殿の銅の仙人の掌、まっすぐに立っていた、明月の下で。
6冷たい弦で怨みを描いてさらに多情、詩人は恨みを、むだに歌っていた、かぐわしい蘭とヨモギで。
7春の思いは遠い、誰が愛でるだろう、第一級の味わいを。
8つれそう、真冬の伴侶。
9窓辺で清らかに、沈香の煙が葉をいぶす。
10夢から覚めると、点々と露に濡れている、一枝が灯火のうちで。
蔡義江『宋詞三百首全解』注:
1湘娥:湘妃、水仙を喩える。 再見:再び現れる。「乍見」とするテキストもある。 5漢宮仙掌:漢の武帝が銅の仙人を作り、その手のひらを盤として甘露を受けた故事。水仙の形をなぞらえる。 7国香:蘭を国香ということが多いが、ここは水仙を国香とする。黄庭堅「次韻中玉水仙花」詩に「可惜国香天不管、随縁流落小民家(惜しむべし 国香 天 管らず、縁に随いて小民家に流落す)」とある。 8歳寒伴侶:松竹梅を「歳寒の三友」という。 9翠袂:「翠被」とするテキストもあるが、間違い。水仙の緑の葉を喩えるので、「翠袂」がよい。
水仙の花
1楚江の湄、湘娥が再び見れて、無言で清涙を灑ぐ。
2淡然い春の意。
3空しく独りで東風に倚れ、芳思を誰に寄せるのか。
4凌波く路は冷たい秋が無際く、香雲が歩みに随って起つ。
5漫に記得す、漢の宮の仙の掌、亭亭に、明月の底で。
6氷たい糸で怨みを写いて更に多情、騷人は恨みを、枉に賦っていた、芳蘭と幽芷で。
7春の思いは遠い、誰が嘆賞るだろう、国香の風味を。
8相将共う、歳寒の伴侶。
9小窓で浄らかに、沈の煙が翠袂を熏す。
10幽夢から覚めると、涓涓と清露、一枝が灯影の裏で。
huā fàn
shuǐ xiān huā
1 chǔ jiāng méi,xiāng é zài jiàn,wú yán sǎ qīng lèi.
2 dàn rán chūn yì.
3 kōng dú yǐ dōng fēng,fāng sī shuí jì.
4 líng bō lù lěng qiū wú jì,xiāng yún suí bù qǐ.
5 màn jì dé、hàn gōng xiān zhǎng,tíng tíng míng yuè dǐ.
6 bīng mì xiě yuàn gèng duō qíng,sāo rén hèn,wǎng fù fāng lán yōu zhǐ.
7 chūn sī yuǎn、shuí tàn shǎng、guó xiāng fēng wèi.
8 xiāng jiāng gòng、suì hán bàn lǚ.
9 xiǎo chuān jìng,chén yān xūn cuì mèi.
10 yōu mèng jué,juān juān qīng lù,yì zhī dēng yǐng lǐ.
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